先日、ヨメさんが三人の子ども達を引き連れて、実家でご飯を食べて帰ってきたときのことです。
「はい、お父さん、これ晩ご飯」
と渡された袋の中身は牛丼屋の牛丼でした。
まぁそれは全然問題ないんですが、その袋の中をよく見ると
割り箸が10膳ほど入っています。
いや、確かにいつも紅ショウガとか七味とかは
自分も貧乏たらしくいっぱい持って帰ります。
でも、結構その持って帰った紅ショウガや七味なんかを
アホほど入れて食べたい時が多々あるのです。
それで、いつも家族で食べるときに足りなくなることが多いので
お店に、ほんの少し「申し訳ないな」と思いながらも多く貰って帰ります。
でも、結果的にはほとんど余ることがありません。
(お店でもよくアホほど入れて食べるのが好きなので...)
しかし、箸をここまで多く貰って帰った事はありません。
1膳2膳くらいならまだしも10膳はないわぁ~。
「あのさぁ、これ、必要なの?」
「もう家に割り箸が少なかったから多めに貰ってきちゃった。」
「いや、でも、いくらなんでもコレはあかんやろ。箸くらい買えよ。」
「倹約です、こうやってやり繰りしてるんです。」
「でも、子どもがコレ見て多く持って帰ってきたらどう思う?」
「.........すいません。はい。以降気をつけます...」
と要約すると上記のようなやりとりがありました。
もちろん、父親が九州男児、理不尽な亭主関白を絵に描いたような人で、
それを見て育っってきた自分は、もっとビシッと、群を抜いて、ガツンと、日本の外交以上の「弱腰姿勢」で言ってやったのです。
「じゃぁ、箸くらい何の計算もなく買えるくらい稼いでこいや!」
と、ヨメにいつキレられるかビクビクしながらの、神経戦です。
が、まぁ何とか意図は伝わり、キレられることなく五体満足で済みましたが、
自分のいくつかあるオリジナル格言の一つに
「子どもは行間で育てるもの」
というのがあります。
行間とは文と文の間の行間。つまり言葉よりも行動が大事という思想です。
自分の子ども時代を思い返せば分かることだと思いますが
子どもって結構繊細に、「大人の嘘」を見抜きます。
どれだけ多くの立派な言葉を尽くしても、結局言葉以外の部分の方が影響力としては大きいと思うのです。
だから、もちろん自分も出来てないことは多々ありますが、
それでも言葉以上に、自分の行いに気を配らなければと思うのです。
たかがお箸を多く貰ったくらい...と思うかも知れません。しかし、
例えば国際線の飛行機に乗ったことがある方は分かると思いますが、
10時間くらいのフライト後の座席を見れば、明確に日本人と外国人の差があります。
どれだけがさつな日本人でも毛布なんかは必ず座席の上にあるし、ゴミはどこかにまとめられています。
まぁ一概には言えませんが、外国人の座席なんかは毛布を床に落としていたり、ゴミが散乱していたり、
初めてその光景を見たときはある意味、度肝を抜かれました。
でも自分はこういう日本人の美意識、道徳観がやっぱり好きですし、落ち着きます。
タダで貰える箸ひとつにせよ、それを必要な数しか貰わないというのは
かなり日本人の道徳観だと思うのです。
(日本人だけというわけでもないとは思いますけど...)
ヨメさんにもその辺りはすぐに察していただけたみたいで
今回の論戦は泣かずに済みました。もちろん、自分が。
そして、今日、子ども達三人をお風呂に入れて、
いつものように長女と次女の「お姫様ごっこ」が浴槽で始まった頃
次女(3)が身体を洗っている私を指さして言いました。
「じゃぁ、王子、コイツな」
...
うん、そうだね。
子どもには行間だけでなく、丁寧な言葉で育てましょうね。