泥に塗れて
僕は埋くまった
頭の中では
今も声が響いている

雨に濡れて
僕は君を待った
針の速さは
驚く程に進まない

風に噎せて
僕は立ち尽くした
君の言葉は
胸に刺さる棘のように

そして溢れる光の中で
僕は立ち上がった

街の喧騒は最早遠く
暖かな陽射しは僕の眼を射抜いて
空からの意思に突き動かされ
何よりも汚れ無き者になるために