亡霊を見た


それは美しくも恐ろしき幻で

姿形はそこにあるのに

存在感だけが浮き出るように

輪郭以外がぼやけて見えた


頭から離れない


消えない影が

朝も昼も夜も

現れては消える日々

次第に他の何かが見えなくなった


消えていく影が怖くて


見えることが恐ろしかった筈なのに

消えそうになると不安になって

追い続け追い求めた

次第に足は速まって


当たり前が入れ替わる


そこには君がいて

君以外は何もなくて

僕は怖いくらい幸せで

幸せは怖いものだと知った