香港のフライトチケットを購入後に、香港での予定が変更になり、自由時間が増えたので、前から気になっていた香港の日系銀行に、日本居住者でも香港滞在中に口座開設できるのか問合せてみた。
NWB
問合せ先は、Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank(ニッポンウェルス;NWB)。
NWBを知ったのは、2015年に香港で50年ぶりに日系銀行ができたと話題になり、NWBのCOO長谷川健一氏の起業に関する記事を目にしたこと☟。
それ以降、長谷川氏の幻冬舎 GOLD ONLINEの記事などをチェック(WEB上で検索できるモノは全て読む)☟
当時、ブログ管理人の周りでは、香港のHSBC銀行などで口座開設するブームが起きていたが、メリットよりも、口座管理料や凍結の可能性、商品選び、日本語でも約款などの細かい話をするのが大変なのに英語で対応できるのか?などのデメリットの方が大きく感じられて興味が持てず、NWBの日本語でサービスが受けられる点に魅力を感じた。
しかし、Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bankとあるように、Restricted Licence Bank(限定免許銀行)なので、香港の法令では、ライセンス上の最低預入金額50万香港ドル、投資運用サービスについては、預金を含む10万米ドルと小口の預金を取らず、決済性の預金を持たずに、全てを定期預金で預かるという富裕層向けの内容だったので、しばらくは、長谷川氏やCEOの中島努氏の記事☟を読みながら様子をみる。
2017年になると、最低預入額を下げた新サービス「eNWB」がはじまり、日本人B層でも気軽に口座開設できるようになる。eNWBとは、Everyone‘s NWBのことで、預金口座と同時に開設するSettlement Account(決済口座)を通して、投資信託への投資を可能にするサービス。
① ファンド積立プラン100米ドル以上から、毎月ファンドを積み立てる
② ファンド投資サービス1,000米ドル以上から、ファンドを購入する
30年来の香港人のブルーカラーの知人は、日本人の平均所得よりも低い所得で、東京港区の平均家賃よりも高い香港の賃貸に住んでいたのに、日本の失われた30年の間に、ちゃんと資産形成をして、富裕層になっていた(香港の7人に1人は億り人)ことから、ブログ管理人もつみたてNISA枠を超える余剰資金で、日本にはない商品にNWBを利用して投資できたらと思うようになる。
長く住んだ東京から関西にUターンし、LCCのPeachが関西国際空港から、東京に行くのと変わらない低価格で香港へのフライトを飛ばすようになり、年に数回は香港経由で中国へ行く機会も増えて、香港が東京よりも身近になって、真剣にNWBのホームページから閲覧できる商品について調べはじめるようになる。
問合せに対するNWBからの返事には、日本人居住者であっても、下記の手続きを経て、口座開設が可能だとあった。
[事前]
① 個人情報の登録(オンライン)
② 身元の確認(オンライン)
③ アポイント(身元確認後に日程調整)
[当日]
④ 香港での口座開設の手続き(パスポート、本人確認書、マイナンバー、リスク許容診断)
偶然、ブログ管理人が香港滞在中に、「2019年春の集中講座」が無料開催されていたので、参加して、疑問点やメリット、デメリットなどがクリアーになった(後日、記事をアップ)。
現在のNWBは、BVI法人OJBCの100%子会社で、その株主は、新生銀行50%、Tribay Capital8.95%、マーキュリア インベストメント8.18%、ミクロ情報サービス8.18%、マネックスグループ8.17%など(2019年3月現在)。
20年経っても、色々な意味で公的資金の返済に行き詰まっている新生銀行が大株主。ちなみに新生銀行の大株主は以下の通り。
NWBで口座を開くことは、事前にマネーロンダリングの審査に通り、来店予約を取って、パスポートと現住所記載の必要書類を持参して、香港の窓口へ行けば可能(全て日本語)。
eNWBであれば、毎月100米ドル以上からの積立、1,000米ドル以上のファンド購入からはじめられる。ただし、低額予算ではじめる者には、商品を説明する担当者はつかず、商品選びは、渡された英語の資料やWEBから、自力で商品を選択することになる(英語の読解力と基本的なファンド運用の知識が必須)。
ブログ管理人が口座開設の対応者に質問したら、きっぱり「ブログ管理人さまのご予算では、商品説明をする担当者はつきません」と返答あり。その分、日本の金融窓口のように手数料だけ高い商品をススメられることもなく、日本のネット証券と同じようなサービス。
注文は、NWBの香港のシティ・バンクの送金口座へ予め予定額を送金しておき、無料電話で注文を申し込む(日本語)。ネットでの注文はできない。
債券(ボンド)については、最低購入価格がブログ管理人の余剰資金を超えるので、このブログでは省略(ボンド購入者には、商品を説明する担当者がつく模様)。
日本居住者のブログ管理人には、日本の法律上、香港の保険商品についての案内はないが、海外に駐在中の非日本居住者であれば、案内や購入も合法的に可能。
香港の法律では、口座の名義人が死亡した場合、口座が凍結されて、裁判所の手続きを取らないと取り戻せない(多額の資金が必要)ことから、扶養家族らと共有名義口座(4人まで)にしておく必要がある。
※ ブログ管理人がNWBのeNWBについて、WEB検索したときに、口座開設経験者のブログ記事が参考になった。ただし、圧倒的に記事数が少ないので、今回、体験記事を投稿したが、英語の読解力や基本的なファンド運用の知識が必須であり、リスクやデメリットもあることから、内容は自己責任で判断していただきたい。
「Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank(ニッポンウェルス;NWB)」


