昨日のセリーグCSファーストステージ第2戦。
11回サヨナラ勝ちでDeNAが制し、ファイナルステージに進んだのですが、やはり11回裏の巨人の守りにスキがあり過ぎた、とつくづく思いました。
巨人は初回にDeNA先発のジャクソンを打ち込んで5点先取。
試合を有利に迎えるかと思ったら、巨人先発の戸郷が同じく5失点で、振り出しに戻ってしました。
そこから阿部慎之助が狂ったようにマシンガン継投を繰り返しました。
ベンチの投手全員を注ぎ込む意識だったのは、試合前から表明していたのですけれど、ロングリリーフ出来る投手を数入れておかないと、小刻みにどんどん出していけば、絶対に終盤に手詰まりになるのは分かっていたはずです。
なのに戸郷を3イニングで降ろしてから、中継ぎの使う事、使う事。
勝ち越してるのなら分かりますが、5-5の同点で推移しているわけですから、延長戦の可能性も考えると、大勢、ライマルは出来るだけ後ろまで取っておくべきなのに、中舘、バルドナード、船迫、中川と次から次へと投手を出し、8回から大勢、9回にライマルを出してしまいました。
もちろん、勝ちパを注ぎ込む事で、「絶対勝つ」と意識を高めるんだ、という意思があったように思いますが、そんな精神論ありきの継投策だけでは試合が動くはずもありません。
(なお、引き分けなら、2位のDeNAが勝ち抜けなので、そもそも抑えるだけではダメなんですけどね)
結局両チーム追加点がないまま、そのまま延長戦に入ってしまいます。
ベンチの残りの投手は田中瑛斗と宮原のみ。
田中瑛斗は別として、宮原ってピッチャー何で入れてるのか意味不明でした(直近の10/1の中日戦は2失点してるし)。
この2人で最長3イニングを乗り切っていくつもりだったのか、と思うと、オヤオヤって感じでしたね。
大富豪で、先に上がれば大富豪という場面で、最後2枚の手札が「Jの田中瑛」と「3の宮原」と言う感じです。
とりあえず巨人は10回裏を迎えて、田中瑛斗を先に出すしかありません。
田中瑛斗の2イニング目の11回裏、さっさと2アウトまで取りますが、石上にセカンド内野安打を打たれます。
もう田中瑛斗の頭の中はいっぱいいっぱいだったんでしょう。
大城もおそらく同じでしたね。
一塁ランナーの石上に対してが全くノーマークでした。
完全にモーションを盗まれての盗塁を許してしまいます。
サヨナラのランナーですから、そのランナーを全然気にしてないバッテリーもダメ、それを指摘しないベンチも全然ダメです。
今季の阿部慎之助は選手を出したら、出しっぱなし。
ダメなら怒ってすぐ交代。
全く戦う姿勢になってませんでしたね。
二死ですがランナーが二塁に進みました。
1点取られたら負けですから、申告敬遠でもして塁を埋め、いったん間を取る、という策もアリだったかと。
一二塁ならフォースアウトでチェンジだし、内野は守りやすい。
そもそも盗塁された時点でバッテリーは「やられた感」で尋常な精神状態ではなかったでしょうね。
しかしベンチは動きません。
間を取る気もなければ、このピンチを救う切り札の投手も誰もいません。
孤立するバッテリー。
田中瑛斗と大城のサインが合わなくなり、仕方なく大城がタイムを取りました。
ベンチの阿部監督は、その光景を呆けた顔してボーっと見てるだけ。
この人、本当に監督?と管理人は思いました。
外角に投げたボールを林は決め打ちで打ったんでしょうか、打球は前進守備のレフト前へ。
しかしレフトは打球に駆け込むものの、やや突っ込み過ぎた態勢でボールをとって、中継の内野にとんでもない送球をし、石上がホームイン。
いや、レフトの守備、あり得へんやろ。
巨人って、こういう場合の中継プレイの練習やってへんのか?
もう田中瑛斗に気力は残ってなかったと思います。
しかし、ベンチにいる投手は宮原のみ。
地獄です。
それでも、「宮原、おまえに任せた、行ってこい!」とは言えなかったのか、阿部慎之助。
ただただ、ベンチで呆けた顔を見せるだけ。
まるで傍観者です。
パンチを打たれまくってダウン寸前のボクサーに、何も言わないセコンド。
まさに晒し投げ?
この監督で巨人は来季も戦うのですか?
気の毒です。
代打度会が、前進守備の巨人をあざ笑うかのように、叩きつけて一塁岡本の頭を超えるヒット。
二死一三塁。
サヨナラの大ピンチ。
またしても動かない巨人ベンチ。
ここで満塁とかにはしないのかなぁ。
たぶん阿部慎之助は「敬遠」という作戦を知らないんでしょう。
自分は一塁ランナーを3番泉口に送りバントさせた後、岡本を歩かされて「あれれ?」と思ってるヤカラですから。
NHKのTV中継の解説者の今中慎二氏と宮本慎也氏が「もっと三遊間を締めた方がいい」「三塁はもうちょっとバックして、ショートもサード寄りに守った方がいい」と言ってたら、なんと次打者の蝦名が三遊間を綺麗に破るサヨナラ打。
そもそも田中瑛斗ってシュート投手だから、右打者蝦名が引っ掛けての三遊間のゴロを想定しないといけないのに、何であんなに三遊間空けてたんでしょう?
(まぁ、シロートにはその辺分からないのかもですが)
というか、この日の田中瑛斗はシュートよりもスライダーが多かったような気がして、それもちょっと不可解でした。
だって、大山にはこれでもかというくらい、シュートを連投してたわけですから。
分かっていても打てないのが、田中瑛斗のシュートでしょ?
何であんなにスライダーを多投したのか分かりませんわ。
さて。
中継ぎを早めに使い過ぎて延長戦で投手が手詰まりになってしまった件。
サヨナラのランナーなのに、ノーマークで盗塁された件。
レフト前ヒットで二塁ランナーがやすやすとホームインされた件。
ヒットはセンター前だけど三ゴロ、遊ゴロで凡退した引っ張り系の右打者に対して、三遊間を空け過ぎてた件。
そもそもランナーを埋めて打ち取るという策すら取ろうとしなかった件。
いやもう、ちょっと情けないと思います。
これだけ守りに対してスキがあり過ぎるチームが、CSを勝ち進むなどあり得ないですよね。
野球は点を取るプレイだけではなく、相手に点を取られないようにするプレイも大事です。
巨人は大事な試合で、こういうスキだらけの醜態を見せてしまいました。
DeNAファンは「選手が意地を見せた」「ミラクルだ」などとやんややんやと騒いでおられるとは存じますが、すみません、阪神はこんな事はしませんので。
「今日は引き分けっぽい」と思ったら、引き分けのためのプレイをしますし、こんなにスカスカな守備体形にはなりませんよ。
藤川監督も「ハイ、後は選手におまかせ。俺は何にもせず、ベンチで見てるよ」なんて事は絶対にしませんし。
ケイを巨人戦に先使いした事が吉と出るか凶と出るか。
阪神は全部の投手を残らず注ぎ込めるし、終盤になると強い投手が出てきますので、巨人とは雲泥の差である事は間違いありません。
筒香が好調なのは怖いけど、オースティンも宮﨑もいないし、これまでの威力は半減してます。
阪神は全員そろって、とにかく全力で立ち向かうだけです。