何かあればクラフトワークのことを書いているような気もしますが、音楽に映像を組み合わせて一種の空間を作り出していることから、建築的に考えられる何かがあるのではという仮説でいろいろ書いてみようかと。
シュテファン・プファフェやファルク・グリーフェンハーゲンというビジュアルエフェクト担当のことを以前に書いたので、今度は一昔前のクラフトワークを振り返ってみたい、
フェルナンド・アブランテス(Fernando Abrantens)がいたクラフトワーク。
参考:Fernando Abrantes(英語版ウィキペディア)
カール・バルトスの後任で登場し、あらゆる意味で衝撃的なライブパフォーマンスを見せたが、それゆえクラフトワークを追われることになる存在。
楽曲の細部にわたって無駄をそぎ落とした、まるでドイツを象徴するかのような美学に正面突破を挑んだラテンのノリ。
アブランテスはポルトガル出身であり、自身の音楽的ルーツをクラフトワークの世界観に上手く融合させようとしたのであろうが、その試みは最終的にはクラフトワークの新しい可能性として定着することはなかった。
やはりドイツとポルトガルはどこか齟齬をきたすのか。
実はそう単純でもないのではないか。
クラフトワークは相変わらずクラフトワークではあるが、同じ楽曲でもバージョンの変更(なんともプログラムのようだ)はされており、アブランテス仕込(?)のアレンジも一瞬聞こえてくるように思えるのは気のせいだろうか。
アブランテスにしても、Ex-Kraftwerkとして、あの頃の夢を形にしようとしているのだろう。
ポルトガルで生まれ、ドイツで学び、世界トップクラスのテクノグループにその腕を見込まれたキャリアの集大成として作り上げたアルバムに、クラフトワークの「ミュージック・ノンストップ」を思わせる「ソロ・ノンストップ」と名づけたのは自負の表れだろう。
ドイツとポルトガルを知るからこそ生み出せるアレンジはまだまだ止まらない。
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街歩き会 Doまち
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