中性的なひと に
なりたいの。
手の届かないもの を
追いかけ続ける、
存在 さえもが
あやふや な もの
いつまでも
いつまでも。
そんな 憧れ を
求め続けているの
現実 から逃げ出して
願い続ける わたしは
眠っている わたしに
いつまでも気が付けずに
抜け出した 虚像を
ホンモノと 疑わず、
土と 変わるまで
夢に逃げ続けるのだろうか。
あの頃の わたしは
まだまだ幼くて。
狭い常識を、
確かな事だと疑えずに
狭くて醜い考えを
相手にも押し付けようと
強制していたの。
先輩は優しくて、
中性的で。
女のわたしからも
格好よくて、憧れで。
そんな先輩が
喋りかけてくれて、
アドバイスも貰えて。
放課後も
会って話したりして
大好きには
変わりなかったの。
本当に、本当に。
憧れだった。
あだ名で
呼んでくれる所も。
競技中とは全然違う、
無邪気な笑顔も。
隣り合わせで歩いた
横顔も全部。
愛しくて、
あたたかくて。
家族にも親戚にも、
罵られて 棄てられて。
かたち だけ だった時。
世間体とゆう
不確かな仮面だけ。
切れなかった、
切れない繋がりだけで
わたし、が残されていた時。
先輩に 支えられてたの。
先輩は、
おんなのひと でも
十分に 素敵だったけど。
先輩には
性別とゆう傷みを抱えていて、
おんなのひと を
愛しく思っていたの。
拒絶なんて なくて。
わたしは 変わらずに
先輩は憧れだったの。
それなのに、
一緒にいると
感じ取れる雰囲気に。
わたしは、
安心感も どきどきも。
どこか傷む気持ちも
先輩が おとこのひと、
だったらなあ て
最低で最悪なこと
想ったりして逃げてた。
惹かれてたのは
確かに間違いじゃなかったのに、
先輩にとって
いちばん 触れてはいけない
感情を抱いて逸らした。
微かに触れた言葉に、
わたしは
境界線を張って返した。
笑えてなかった笑顔に
冗談だと言わせてしまった
わたし、の弱さに
凄く凄く
申し訳なくなった。
卒業して
想い出に変わった頃
かわらなかった
アドレスから
連絡を貰ったの。
御守りを渡してくれた。
わたし を
覚えていて貰っていたの。
本当に
ひと、としての偉大さに
涙がでた。
あれから、
少しだけ。
前よりは世界も広がって
色んな ひとに。
沢山の
素敵な ひとに。
出逢えた 今は、
あのとき
返せなかった
感謝の気持ちと、
性別なんかじゃなく
ひと、としての
憧れ を。
あなた は素敵です、と
いつまでも、
わたしの憧れです、と
笑って伝えられるのに
海の 中が好きと、
そうゆっていた先輩は
今も
幻想的な波の中を
その瞳で映して
泳いでいますか
いつか わたしの眼にも
ホンモノの海の中を
映せる日が 来ますように。
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