KOWAとはコルゲンコーワのコーワグループ。薬品だけでなく光学製品の老舗でもある。現行のトップザライン、蛍石使ったコーワのプロミナーシリーズは、ニコンはおろかカールツアイスやスワロフスキーに負けない高級品。アメリカではライフル射撃の観的用にもコーワは定評があって、古くから使われている。学生時代弓道で、灰色の古いスコープで観的をした記憶がある。多分それはコーワのTS-3あたりだったかもしれない。

 TSシリーズはTS-1~9まであったらしい。

http://www.kowa-prominar.ne.jp/concept/history.html

 

しかしこれをよく見ると、TS-1Rという距離計つきが存在することが分かった。

Rとは多分レンジファインダーのR?その用途で使用するには60倍のアイピースを使えとある。

 

 実はコーワのスポッティングスコープ、以前から知ってはいても今一つピンと来るものが無く、蛍石のプロミナーは高くて買えんし、それよりお安いモデルならニコンの方が良いと思ってましたが、この存在を知ってから俄然気になるようになった。ネット探しても長年全く正体不明だったのですよ。

 

 っで、やっとこさ手に入れたのがこれ。TS-1Rを示す刻印も何もないが、まぎれもないTS-1Rだと確信す。

 

引き出し式フードを装備。

 

TS-1(下)とTS-1R(上)の違いがこれ。ピント合わせのつまみにギアがついていて、目盛円盤に連動している。

 

目盛り円盤、近距離では10mから。それ以下の近距離でもピントが合うようにするためか、かなりオーバーランする。

 

距離が延びる程目盛りが詰まっていく。黄色の5は500mか。無限大から先も若干オーバーランする。

 

覗いてもレティクルもなにもない。ということは、つまり…。

 

測距原理はこれかぁ!要するにピントが合ったところが距離ということ。しかし乍ら…。

 

覗く人の視度によってもピントが前後することとなる。おまけにアイピースを取り換えるとピントが明らかに移動する。

この個体は、25倍アイピースだと100m前後を見る限りでは大体いい線いってる。60倍つけるとかなり近く出る。アイピースを緩めて調整すると大体25倍と同じ位でピントが合った。この60倍は要調整。コーワさん、今でも調整やってくれるのか?

 

無論、スポッティングスコープとして使う分にはレティクルが無いこともあり、全く無問題。

 

TS-1Rを載せているバイポッドみたいな三脚は、フリーランド製。

 

 これ、そこらにころがっているようにみえて意外と入手困難だった。早く射場で使ってみたいが、都道府県をまたいでの移動は差し控えたいので、別の機会にアップします。