授業開始時刻になり、皆定位置に着く。裁とパズはお互いに睨み合いながら定位置に着く。
「先ずは、相性チェック....!?初っ端から苦手な奴じゃん!」
裁は、項垂れながら順番を待つ。
「アイショウナンテイママデアッタコトナイカラナ。ショッパナカラツマズクンジャネエゾ?」
「分かってるよ。一々煩いなあ。」
裁とパグは、偶々勇とうりゅの後ろだった。
「さ、うりゅ。俺たちの番だぜ。頑張ろうな!」
「エエ!ワタシタチナラダイジョウブヨネ!」
爽やかな笑顔でうりゅと登場した勇。最初の相性チェックを開始した。
「うりゅ、虹の橋!」
勇が、言うとうりゅが、全身に纏った水を橋に見立てて演出する。すると、大量の水の中に七色の虹が浮かび上がった。
「よし!次は氷の雨!」
「マカセテ!」
次に、うりゅが演出したものは、全体の水を凍らせ、ビーズ玉位の大きさにし、雨の様に降らせるというものだった。
余りの美しさに、先生や生徒が拍手を送る。
「す、凄い....。」
「マサニゲイジュツッテカンジダヨナ。オイ、オレタチウマくイクンダロウナ?」
暫くして、相性チェックが終わり、勇が檀上から下りてきた。
「勇、凄いな!俺たち凄く不安だよ・・・。」
「大丈夫だって、裁。特訓の時は上手くいったじゃないか。コツだって掴んできたんだ。自信持てよ。」
「パグ、アナタダッテ、サイマカセニシナイデウマクヤルコト。ワカッタ?」
裁とパグは勇とうりゅに励まされ、緊張しながらも、壇上に上がる。
小さく深呼吸をし、パグに言葉を投げかける。
「パグ、炎の薔薇!」
この技は今日の特訓で初めて形になった技だ。
パグは、裁の言葉で、演出を始める。全身に纏った炎で先ず渦を作り、薔薇の形にしていく。
少し歪だったが、綺麗に咲き誇る薔薇が完成した。それは、特訓で作ったよりも、堂々としていて、とても美しく出来た。
次の技は、炎を裁に纏わせるという技。これは、成功したことが無い。
「パグ、炎の鎧だ。」
「オウ、マカセロ。」
パグは、自分を纏う炎を裁に送る。するとみるみる内に裁は炎に包まれた。
「.......っ。よし。」
今迄は、炎が裁を包む度に腕や足に火傷を負っていたが、今回は、少し裁は苦しそうな顔をしたが火傷を負う事無く、見事成功した。
演出が終わり、挨拶をすると皆から盛大な拍手が送られた。
「ふう...。成功、したんだな。」
「ダナ。シンパイナワザダッタガ、アンナ二ウマクイクトハオモワナカッタ。」
二人で、珍しく笑い合う。成功させたと言う気持ちと、お互いの相性が少しは合ったのかなと思う裁とパグだった。
「凄いじゃないか!」
「アナタタチ、ヤレバデキルジャナイノ。」
裁とパグに勇とうりゅが小走りに来た。
「裁のお陰だよ。有難うな!」
「オレノホウコソタスカッタゼ、ウリュ。サンキューナ!」
ニッと笑い合う裁と勇とパズとうりゅ。次は、信頼度を皆の前で見せる。
裁は、授業開始直後の不安はいつの間にか、消えていた。