最寄り駅のSunnyvaleから歩くこと40分!(地図を福岡の感覚で見ていたので、10分くらいとナメていた・・・)そもそも、シリコンバレーは車で移動するところなので、みなさんマネしない方がいいです。

ここは、シリコンバレーでも最大級のインキュベーションオフィスで、世界各国のテクノロジー企業が入居しています。

ちなみに、インキュベーションオフィスとは、起業家やスタートアップ企業を様々な角度から支援する施設。
支援の内容はざっくりこんなところでしょうか。
・オフィススペースの提供
机1つから、社員数十人くらいまで、会社の成長に応じて借りるスペースを拡張できるのが良いところ。(小さな施設は最大スペースも限られてしまいますが・・)
ここPnPでは、各社の仕切りは簡易間仕切りのみで、上は空いているので、声はもちろん聞こえます。ドアももちろんないので、通路からも普通に作業しているところが見えます。
逆に、社内でミーティングしている内容が隣の企業に聞こえたり、通りがかりにPCのディスプレイが見えたりすることで、社外とのコミュニケーションを誘発し、コラボやアイデア共有が行われやすい仕掛けになっているようです。
・経営ノウハウの提供
経験豊富な経営者や、法律面をサポートする弁護士など、専門家も施設内にオフィスを構えていたり、定期的に訪問したりするので、ベンチャー企業に不足しがちな経験リソースを活用することができます。
PnPでは、さらに企業へのJOIN(経営参加)が可能な外部アドバイザーのリストが壁に貼ってあったりしますので、将来のCEO、CFOと出会える機会も提供されていました。
・投資家へのプレゼンテーション機会
インキュベーションオフィスには、様々な投資家がやってきます。エンジェル、ベンチャーキャピタル問わず、施設が企画して定期的に投資家に入居企業のプレゼンテーション機会を提供しています。
インキュベーション施設の入居企業の動向としては、上場(IPO)よりもM&Aが圧倒的に多く、GoogleやMicrosoftなどの巨大IT企業に買ってもらうのがエグジットの形としては多いそうです。
・人と人がつながるリアルなコミュニケーションの場を提供
どんなにIT化された世の中になっても、たとえIT企業といえども、人と人とのつながり(コネクション)が企業の成長を加速することには変わりないようです。シリコンバレーと言えど、結局のところ、誰を知っているのか?どんなコミュニティに属しているのか?というのは、成長への重要な要因になるとのこと。
そのために、頻繁に施設でパーティを開催したり、企業同士を紹介したりするのも、施設の重要な支援です。そのためか、PnPではかなり大きなイベントスペースがあったり、ルーフテラスがあったり、大きさ(面積)という意味では、ここを超えるところはなさそうです。

今回ご案内していただいた、PnP内でジャパン・パビリオンを運営している(日本企業のオフィス誘致をしている)サンブリッジの川鍋さんには大変お世話になりました。
そして、もう一人お世話になったのは、PnPに入居している「福岡県サンフランシスコ事務所」の仲谷さん。
ぼくも知らずに川鍋さんのおかげでお会いできたのですが、福岡県(つまり県庁)がシリコンバレーに事務所を構えているんですよ!しかも、こんなにアツいPnPの中に!
これは福岡で活動しているぼくにとっては何よりもうれしく、驚いたことでした。「福岡県」ってそんなにやる気あったんか!(失礼)と。
福岡でITベンチャーやっている人・やりたい人は、向こうでは完全にウェルカム体制で受け入れてくれるので、どんどん実際にシリコンバレーに行ってその温度感を感じた方がいいと思います。(ぼくもたった4日いただけですが)
と同時に、福岡の起業家が、世界に向けたサービスを福岡とシリコンバレーから出しまくれる環境を作れたらいいと思いました。
実際に福岡のとあるIT企業が、今もシリコンバレーに3ヶ月間滞在したりしています。ぼくもお会いしましたが、福岡発で世界に目を向けている数少ない企業の一つで、期待の星。
もちろん福岡以外からもシリコンバレーに出てきている日本企業はあり、これから楽しみです。
DMXもいろいろ仕掛けていきます。