
佐賀県の小城というところに完成した巨匠 による住宅を見学してきた。
ライブ感を持ってこの興奮をお伝えします。

外観はあえて後回し。まず玄関らしき空間に入ると、
忍者屋敷のような回転ドアで室内へ。

ちゃぶ台の似合うダイニングスペースから、この家の中心部分を
見ることができる。
そう、この建物はバームクーヘンのようにグルグルと回れる
作りになっているのだ。

これが中心部分。壁はすべて本棚になっている。
この空間は特に名前のない空間。巨匠いわく、「通路」だそうだ。
たくさんの通路が入り混じる、家を「街」と見立てて作っていく
のが巨匠の王道スタイル。(と勝手にぼくが思い込んでいる)

グルグルと通路を上がっていくと、途中に子供部屋のスペース。
三人姉妹の基地として、下には机が並び、上はベッドになる予定。

一番感動したのは風呂へのアプローチだ。
なんと、一度玄関を出て、サンダルを履いて行くことになる。
階段を下りていくと・・・

中庭に出る。
さらにグルグルと進んでいくと、ようやく離れの風呂にたどり着く。
離れといっても建物の一部だけど、まるで良いとこの旅館に来た
ような感覚を味わえるこのアプローチが憎い。いや。憎たらしい。
普通の生活の中で、カランコロンとゲタを鳴らして風呂に行けるなんて。

中庭に面して開放できる風呂。と、巨匠 。

中庭から見ると風呂はこんな感じ。

と、ここまでわかりづらかったと思いますが、バームクーヘンの内側を
撮影すると、こんな感じ。
高さが一定ではなく、すべてスロープ(斜面)でグルグルと上り下り
していく形。理系っぽくと言うと、大きな半径の螺旋状建物?

ようやく外観ですが、川に面してこんな感じに。
普段モデルルームとか見学しても、あまりテンションが上がらない方ですが、
巨匠の作品にはいつもヤラレてしまいます。

そりゃ確かにマンションの王道「田の字プラン」は超がつくほど効率的だ。
でも、そこでの生活にどこかリアリティが持てないというか、
もうちょっとなんとかなんない?と思う人は結構いるはず。
そんな中でも特に楽しい理想のライフスタイルを求める人が
こんな家を手にできるのでしょう。
自分が家を建てるときは迷わず巨匠に頼もうと決断した一日でした。
(いまの資金力ではワンルーム戸建すら建てられん・・・笑)