『・・・新型神機の適合候補者が見つかりました。』
ユキ ミナヅキ・・・
コードネーム <Yuki>
リンドウ隊長が行方不明になってから結構経ったわね・・・。
サクヤさんはまだ時折悲しそうな顔をする。
「はぁ・・・・。」
エイジス計画は嘘、隠れ蓑として行われていたアーク計画は
私達が潰した・・・・
結局住民達は拠り所を失い、しかし今までどおり生活している
アラガミの数は減るどころか増える一方
「あとどれだけ喰らえば・・・・。」
思えば長かったような短かったような、終わりが無い作業とは
こういうことを言うのね。
Yukiは徐に立ち上がり、ターミナルへ向かった、そこには数多に喰らってきた
アラガミのデータベースが全て埋まっていた。
「フッ・・・・。」
最初はスピードに慣れるまでの感覚が大変だったわねぇ・・・・。
オウガテイル・・・今じゃなんとも無い相手、武器に頼りすぎかしら。
「・・・・・。」
「おぃ、入るぞ。」
扉が開いて入ってきたのはソーマ・シックザール
フェンリル極東支部の第一部隊所属 強襲少尉
性格:ツンデレ
過去最大の惨事を引き起こしたマーナガルム計画において
偏食因子を細胞に埋め込まれて誕生した、半アラガミ人
(とか言うと怒るんだろうなぁ・・・。)
「何よ、珍しいわね。あなたが他人の部屋に来るなんて。」
「・・・。最近の貴様の戦いぶりを見てな、無茶してリンドウのように
なってもらってはこっちの仕事が増えるんでなその忠告だ無茶はするな。」
「はいはい、解ってるわよ。あなたこそ同時討伐ミッションで敵を
大勢引き連れてくるのは自重してね。それがなければもう少し楽ができるわ。」
「ちっ・・・、お互い様・・・と言いたい訳か。」
珍しく怒らないわね・・・自覚でもしてるのかしら・・・・。
「「!」」
「緊急連絡・・・・」
「そのようね」
同時にアラームを止めカウンターまで走った。
「おつかれさま、ヒバリ♪サカキ博士から緊急だったけど」
「はい、承っています。あの、Yukiさん・・・」
「ん?」
「あまりご無理はなされぬようお願いいたします。」
「あはは、できればそうしたいけど。ね」
笑ってそう返すとヒバリは少し苦しそうな表情で頷いた。
「大丈夫帰ってくるから。」
「はい、お待ちしております」
「おい!行くぞ。」
「はいはい・・・。」
ゴッドイーター・・・神を喰らうもの
『神』の名を冠する人類の天敵
2050年突如として発生したオラクル細胞が地球のあらゆる物を
捕喰しながら急激な変化を遂げ、多様な生物へと変貌
人々は極東地方に伝わる八百万(やおよろず)の神々に
なぞらえてアラガミと呼ぶようになった・・・。
「さーて・・・ここもかなり荒れたわね。」
「ちっ、クソッタレな場所だぜ・・・・・」
あぁ・・・そういえばここで相方なくしてるんだっけ。
そういや最初にあったときも言ってわね。。。。『クソッタレナ職場へようこそ・・・』か
「行くわよ?っと・・・毎度毎度、大事な神機ねぇ・・・ニヤニヤ
シオちゃんお月様から見てるよ~・・・」
彼、ソーマの神機はアーク計画で支部長の思惑を討伐後
シオという人型アラガミの抜け殻を捕喰することで真っ白な色に変化
(心まで白く変われるといいのだけどねぇ・・・。)
「だ、だまれ!集中しろ!」
「はいはい、アンタもね。」
『キャシャァァァァァァァッッ!!!』
「赤いさそりたん♪」
「くるぞっ!」
尻尾がやだよねこいつ。。。。
と、思いつつ刹那、顔面の前で両盾が閉じる。
「はっ・・・いきなりなのね。」
状態を少し傾け時計回りに回転、炎を纏った針先は
私の後方ギリギリを掠めて収束。
「あっついわねぇ、もぅ!」
シールドを展開して防ぐ方法が一番確実だが
あいにく私の盾はバックラー、ガードでも7割しか軽減できない仕様・・・
だったら・・・モーション見えるときは跳ぶ!それが私の信条!
回転して一瞬の硬直、その隙を逃す私達ではない・・・がしかし・・・
「雷球?!」
同時討伐ミッション8 『ダーティー・ボム』
はいはい、どっから湧いたのよ
雷球に吹き飛ばされた体を起こしながら
「けほっけほっ・・・・ソーマァァァァァァァ!!!任せたわよ!!!」
ありったけの怒声で叫び、ヴァジュラに突進。
「はいはい、ねこにゃんこっちだよ~♪」
適度に差が開いたところで銃器形態に変更
「It's show time !」
炎系貫通レーザーを球体に隠し持つ公認チートバレット
ないぞうはかいだん・・・と呼ばれている
私はこれを少しだけ改良、高性能な全方向ホーミング弾
エイムの必要がなくなる。
そしてOPを最大限に使うためのトリガーハッピー
この組み合わせは『ネ申』と称する人も少なくは無い。
OP全てを撃ちつくし、ヴァジュラが仰け反り咆哮をあげる
「そりゃ、怒るわよね」
活性化モード突入、しかしこの活性化には弱点があった
「フフッ・・・、活性時アナタはスタンに弱い。」
ッぱんっっ!!!!!!!
周囲が閃光に包まれヴァジュラがダウン。
剣形態で捕喰モード発動!
「っとに、たいしたことないわねぇ!!!!」
捕食によって私はバースト全身に力が漲って来る。
そのまますかさず第二のスタン
こうなればもう容易いもの、前足、顔を切りながら
効果が切れればバックステップ、私の基本の戦い
ヒットアンドウェイ(痛いのは嫌いだから・・・)
程なくしてヴァジュラはたまらず食事へ、廃工場の壁でも食べに行くのだろう
「逃がすわけが無いじゃない・・・。」
自作バレット#1
銃器形態にし弾のスロットを二つとも似たような名前に変更
ふぁんねる1 ふぁんねる2
自分を中心に交互に放つことで6つの弾を展開
一拍遅れてそこから貫通レーザーが放たれる仕組み。
威力は無いがソコソコ気に入っているホーミング力が高くどれかはあたる。
振り向かせる程度なら十分。
「さて、次で終わりにしないと向こうが辛いわね。」
OPアンプルをがぶ飲みしながら破壊弾を乱射
同時2匹の場合、私はいつも先にどちらかを倒すことを心がける
あっちもこっちもだと分散して長期戦になりそうだから・・・
実際は知らない。
ただ2匹以上複数の場合はこの方法は愚考と取れる
折角場を離れてどこかに行く敵を追ってわざわざ複数の攻撃を避けながら
1体を討伐するのはどうかと思われる。
銃乱射が尽き、近接で攻撃堪らずまたヴァジュラが咆哮をあげる。。。
それも隙のうち容赦なく攻撃を叩き込む・・・・しかし
「?!しまった違うっっ!!!」
活性発動時2重活性はしない、そして活性モーションで導き出される
もう一つの攻撃・・・
範囲放電、自分を中心に翼に蓄えた電流を周囲に放電する攻撃
そんな自分のミスを一瞬で判断して何が一番効率的かを導き出さなければ
いけない誤ればそれは死を意味する。
結構な範囲のため、一足飛びで回避は不可能。。。
バックラーを展開
ガキンッ!!
「ったいわねぇ!!!」
盾を構えていた手が少し痺れる感覚を消しさりながら
怒り状態時本日4発目のスタン
「こっのぉ!!!」
バスターチャージ
剣戟の威力、範囲が格段に上がるバスター特有の攻撃
スタン直後モーションなら最速で2回叩き込める
数瞬遅れての発動、ヴァジュラが目覚め攻撃態勢に入るのと
こちらのチャージが終わるのが同時だった。