提案しても反応しない担当者が、興味を示したこと | DMの診療所 野口恵庸

DMの診療所 野口恵庸

売上げは、人の行動によつて生まれるものです。人と人の関係性が大切です。DMを上手に活用するために良い所・悪い所などを診ていけるコミュニティです。

 午前中の雨が上がり、薄日が差してきました。何となく気持ちが晴れやかになります。この心地よさは、提案が通った時の感覚に似ているんですよね。そう上手くいく事は、中々ありませんけど・・・。

 特にこちらからの提案を「余計な仕事を増やすこと」と考えている担当者には泣かされます。その次にやっかいなのが、プライドの高い担当者ですね。「ご承知のことと思いますが・・・」とか「お気づきとは・・・・・」

なんて枕詞を付けないと話が進まない。ヤル気満々だけど何も考えずに先走る担当者には空回りばかりさせられて大変です。ありますよね、そんな経験(笑)。


 そんな担当者は、相手にしなければ良いのに。なんて、すごく出来る方は言いますが庶民には難しい話です。広告代理店・制作会社・印刷会社などの営業は、それでも頑張るのです。

 たまに「情」に訴えるのが上手な方もいます。質より情、すごい関係性を持っていないと出来ないことです。だって、良く知らない人から情に訴えられてもねぇ、動ないですよね。一昔前の営業には、こういう方は多かったです。クライアント側の担当にも多かったですが・・・。

 「○○ちゃん、きついのは分かるけどさぁ、これで何とかやってよ。恩にきるからさぁ」

 「○○さん、今月少し売上げが足らないんですよね。数字を回してくださいよぉ」

若い頃には、よ~く聞いていた会話です。が、最近というより少し前から通用しなくなって来ています。問題は、その成功体験を持つ上司が部下に対して「俺が若い頃にはなぁ、クライアントと・・・・」なんて、やらかしている事ですね。ご同輩の皆さん、注意しましょうね。


 話が少しそれました。数年前に販促相談を受けていたクライアントの担当者が、正にヤル気満々だけど空振りさせられるタイプ。その上司が、要らん仕事を増やすなタイプ。という最強の組み合わせでした(笑)。月に2~3本の企画書を提案、その後なしのつぶて。「今のままではダメだ。何とかしなくては」と思い相談して来ているのだろうと思いつつ、どこかにボトルネックが潜んでいると考えて、販促の視点から店舗販売の視点でヒアリングを再度実施すると見えてきました。

 具体的にお話を出来ないのですが、そんなに高度な提案では無かったのに企画自体がイメージできなかったみたいです(これは、こちらの責任ですね)。マーケティング?という状況でクロスメディアとかクロスセル・アップセルなどなどイメージしろ、と言う方が悪いです。それが、視点を変えることで店舗と顧客の関係性に課題があることが分かりました。

 課題が明確になれば、カスタマージャーニーを考えて企画して、クライアントの土俵で説明すればイメージができると考えたところ、ようやくに採用されました。


 この手の話は、よくある事だと思います。これは、BtoBですがBtoCでも同じだと考えています。要は、お客様は何か欲しい(企業であれば売上げ、消費者であれば商品)と考えているけど、それが何か分からないので選択できない。そういう状況に対して、「これが欲しかったのでは」と提示して上げることで、お客様自身が気づきを得る。私たちは、気づかせたからには責任があるので、その企画ないし商品を提供する必要があります。この気づきこそ、お客様の興味を喚起することになります。

 そして、それはお客様の認識しているニーズの外にあることに注意しましょう。