一昨日の糖尿病バイキングの後、患者さんの血糖測定を手伝っていました。
全員の血糖測定が終わり、自分の血糖値も測ってみよう。
と、指先から採血。
簡易血糖測定器では、指先から、米粒半分もないぐらいの血液を出して血糖を測ります。
横にはその様子を見ている糖尿病の患者さんがいました。
血糖値が出て、139mg/dl。
ちょっと高いけど、、、、食後1時間だから、ありえるか。
と思いながら、指先の血を止めるために押さえていた指を緩めたら・・・
まだ血が・・・・
患者さんと話ながら、しばらくして、手を放すと、まだ血が・・・・
「あ、私、血が止まりにくいんだった」
と言うと、
患者さんが
「いいなー、そんなに血が出て。私、いつも血が出なくて、困ってるんですよー」
そう。患者さんは、血が出なくて困ってるんですね。
私は血が止まらなくて困ってるんですが。
血が出ないのと、血が止まらないのは別問題ですが、「いいなー」って言われちゃって、
「いい訳ないじゃないですか! 私も、このために、体外受精してくれないとか言われて、悩みまくった時があったんですから!」
と、言いたくなる衝動にかられました。
けれど、その時の私はナース。
「そうなんですねー」
とナースを演じ切りました。
心にはモヤモヤが残りました。
私の周りには、たくさんの「人」がいますが、相手の事を100%知っている人はいません。
私の事も100%知っている人はいません。
知らずに、相手を傷つけたり、気にすることを言ってしまったり、している事もあるんだろうな。
私の出血傾向は、常にあるわけではありません。
数か月、忘れるぐらい何もない時もあれば、「えっ?」というぐらい、次々と内出血したり、採血の血が止まりにくかったりもします。
先天性疾患なので、常に症状があってもおかしくないのに。と思いますが、そんなものみたいです。
というか、私ぐらいのフォンウイルブランド因子活性(40~60%)で、こんな症状がある人の方が珍しいようです。
私が、この時、自分の事が言えなかったのと同じ様に、糖尿病の患者さんも、他の人から何か言われても、言えなかったりする事があるんだろうなぁ。
みんな、みんな、そういうことを持っているんだろうなぁ。