外野席からのバックホーム『じわりじわりと本性を現しつつある監督・新庄のしたたかさ…』
OBも「怖くてできない」と驚愕…日ハム・新庄監督の采配には、昨季との「大きな違い」があった!https://gendai.media/articles/-/131050?media=gb&fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR24wwFaf-hm8GmspdDn498Qifw89NiwK1bvNenN8jJIxd2cj4s_f-Y5pvA_aem_AbBSl9j3RGnAO91FV5f06rJbhS-J0cTW_Hg4fMKDezi6E2TeNHoAH60CZRZ1WBg5f2IoYhHMcy4P-vG5rr1tz5ac
…元々新庄には「現実を直視できる」「目の前の現実をありのままに受け入れられる」人物とみていた。松井秀喜がメジャー挑戦をした頃、松井の進路先には当時新庄が所属していたSFジャイアンツも候補とみられていた。
これについて新庄は気負うことなく
「松井君がきたら…僕は出されるでしょうね…(笑)」
普通は嘘でも「松井君は強敵。でも僕も負けたくない」などと顔をこわばらせてでも言いそうなものだが…やはり叩き上げでのしがってきた人間の強さか、彼は屈託もなくそう話したのだ…
だからその後の日ハム移籍後に始まる彼の風変わりな行動をみていても私は驚かなかった。むしろそれ以上に選手として、それも何食わぬ顔で結果を出し続けたことに驚いた。しかもそれは数字面ばかりではない。
「これからは、パ・リーグです」
そしてその通り、パ・リーグを存分に盛り上げた。
新庄の言動にはいろんな部分で賛否両論が巻き起こりやすい。だがひとつはっきりしているのは新庄の場合、そうした現実を直視できるばかりではなく、既存のセオリーにとらわれないこと。
だから、(正直いくらなんでも監督経験のない新庄をいきなり一軍監督に据えた球団には呆れまくったが…)新庄自身が、例えば
「優勝は狙いません」
これにも…特に常識の範疇でしかものを考えない人間は御得意の「ネガティブ思考」からきた批判ばかりを口にしていたようだが…私はこれを聞いたときは「さすが新庄!」と思ったものである…はっきり言って新庄就任時のファイターズの優勝の可能性など極めて低い。だがこんなときは選ばれた手前「優勝なんて無理です」とは口が裂けても言えないのが普通。いいとこできもしないのに痩せ我慢気味に「難しいと思うけど、優勝目指して頑張ります」誰でもこうなる。だが現実味がない分そう口にしたところで当事者(現場やコーチ)に響くはずもない…
だったらいっそのこと、この一年はまずは優勝など意識せず、余計なことなど考えず、各々がステップアップすることで底上げを、ということなのだろう。それなら各自、「自分を伸ばすこと」に専念できる。だからその分全体のレベルが上がる。
どこまでできるかは別として、最初からそう考えていたはずだ。
だから招聘してくれた球団にどう思われようが、そうしたことも堂々といえる。新庄のことだ。そのあたりの計算もある程度はしていたはずだ。
だから新庄のやることには迷いがみられない。
本人が相変わらず堂々と動いているせいもあろうが
現時点では手応えしか感じない。
とりわけ、専門の投手コーチが考えつきもしないことをあっさりやってしまう。これに代表されるかのような「過去どうだろうが、それがどうした?」と普通にやる…
そうした、セオリーにとらわれない、効果的と判断すれば迷わず実行…
それが新庄のしたたかさだろう。、
しかしもちろん、大事なのはここからだ。
選手としてプレーする能力と監督として指揮する能力は別物。選手全員をみなければならないのだからうまくいってるときはともかく、いかなくなったときにどれだけ新庄らしく思いきっていけるか…
それが今後のファイターズを左右するであろうことなど当然言うまでもないが、新庄がどれだけ手応えを感じていようと、新庄本人にとってもまだまだこれから、チームもまだまだ浮上しきれていないのも確かだろう。結果が出るか出ないかはこれからもうひと踏ん張りできるか否かにかかっている。
その意味では本領発揮と同時にひとつの山場を迎えたことの現れとも言える。
Rocky