田中稔、カズ・ハヤシに見たプロレスラーとしての「プロ意識のあり方」 | スポーツを語ろう-ZE!!

田中稔、カズ・ハヤシに見たプロレスラーとしての「プロ意識のあり方」

昨夜(正確には日付かわって5月20日深夜)、TVK(テレビ神奈川)で全日本の中継をテレビ観戦した。

2試合収録されており、先に放映されたのが田中稔&金本浩二VS渕正信&太陽ケアのタッグマッチ。
勝ったのは渕にアンクルホールド(足首固め)を決めた金本だったが、私にはパートナーの田中稔の方が目についた。最近こそ増えてきているが、この手のエンターテイメント・プロレスには珍しく研ぎ澄まされた肉体から繰り出されるトリッキーな動き、ロープの反動をよく計算した軽快かつ有効なロープワーク…見ている者が簡単には読むことができない動きをして観客を沸かせることができてこそプロの名にふさわしい。その意味で田中の試合は面白かった。

次の試合のタッグマッチでビッグダディら巨漢を向こうにまわし、小柄な体から伸縮自在の攻撃で体格面でのハンデを乗り越えて逆転勝利をモノにしたカズ・ハヤシにしても然り。エンターテイメント・プロレスといえば肉体にものを言わせた肉弾戦ばかりをイメージしがちだが、もちろんそれもいいにしろ、そこにリズミカルなもの、テクニカルなものがさらに強く出ればなおいい。またそのような動きは常に状況によって形を変えて表れるものでもあるから、彼らが創意工夫を怠らない限り客もみていて飽きることはそうそう起こらない。そしてそういったフタをあけるまで予測できないプラスアルファを目にすることができれば見ている側としてはなお得した気分になるものだ。

あるスポーツ評論家も言っていたが、「思わぬものがみれた」と思わせるもの。これは見た人にとって必ずや心に残る。そしてそれは勝敗とは違った感動を与えてくれる。

この日放映された試合で田中稔、カズ・ハヤシの二人は間違いなくそれを体現していたと思う。

彼らは観客を沸かすためにはどうするか、何が大事かを常に考えている。それがこの試合で十分伝わってきた。そしてそこに真のプロフェッショナルなアスリートの姿をみた。