ボクシングの判定に物申す−2 | スポーツを語ろう-ZE!!

ボクシングの判定に物申す−2

(前回より続く)
それと10点満点…これにも正直問題点を感じる。
イーブンの10-10こそマストシステムの多用で減ったもののどちらかが優勢なら10-9、ダウン一回で10-8…ダウンが2度で更に差がつくわけだが(通常同一ラウンドではダウン3回でTKO負け)…
極論すればこれでは3点満点でも十分ではないかということだ。百歩譲って5点満点でも十分試合は成り立っのではないかと思うのだが…
ま、だからといって3点満点にしろとか5点満点にしろとかを言うつもりはない。だがこれだけ聞いても“10点満点枠”が決して有効活用されていないことにお気づきになられた方もいるのではないかと思うのだがいかがだろう。ましてやマストシステム採用が主流となっている今だと特に10-10のイーブンを10-9として扱うことが増えるだけに、10-9の査定には注意と検討の余地がありそうだ。

私だったら、こう考える。
まず、僅差の場合。
本当に甲乙つけるのが相当困難であるような場合には正直10-10でもいいと思う。ジャッジマンだって素人じゃないのだからなるべく優劣つけることを原則にはしてもよほど判断が難しい場合に限りイーブンでもいいのではないだろうか。その方がジャッジの公正さは保たれるからだ。
で、問題となるのが10-9のケース。
仮に優位に試合を進めた方をA、劣勢に立たされた方をBとする。従来ルールならダウンなし、それでも明らかにAが優位といえばAに10-9。当然の査定である。
ところがマストを採用したことで、特に現行ルールだとほぼ紙一重のケースでも10-9と判定される。
要するに、ほぼ全くの五分五分に近いイーブンラウンドと誰がみてもAのワンサイドにしか見えないラウンドが同じ10-9で扱われることが増えているはずだ。最大の問題はそこなのである。そしてそれはほとんどの場合ダウン一回を10-8で扱っているからだと考える。
そこでダウン一回を10-7にしてほぼイーブンラウンドを10-9、明らかにAのワンサイドと認識できるラウンドを10-8にすればよい。
また、ダウンを奪うケースでもたまたまAのラッキーパンチが勢いで入っただけでBにダメージがなくて盛り返した、とかならBの健闘次第で9-7や8-7にしたってもいい。
一方、ダウンを一度喫したBのダメージによっては10-6にしたっていい。そしてダウン2回で10-5、ダウン3回でTKO…
要するに、せっかく10点も与えられているんだからその10点をもっと幅広く使って採点すればよいのだ。そうでなければ10点満点の意味がないと思う。
第一素人はもちろん、玄人でもそうだが、ボクシングの見方なんて一人一理論。もちろんある程度偏りはあるが10人いれば10通りの見方や考え方があるし、各々がどこに焦点を置くかによって意見や解説の内容が随分違ってくる。実際私もある物議を醸した試合について15人ほどの評論家の意見を雑誌等で読んだことがあるが一人一人必ずどこかに捉え方の違いがあり、「どの意見が正しい、どの意見が間違っている」というのではなく、「この人はどこをどういう風にみたらそういう見方に行き着いたのか」そう考えるようになったほどだ。
各自試合に対するテーマの置き方などに違いがあるのだから、この上採点の幅を広げた方が勝敗の行方がもっと面白くなるのではないかという見方は必ずあると思う。もっとも一方では“選ばれたもの同士の試合なんだから無理に採点の幅を広げることもないのでは”などといったどこかに見解の違う意見もあるだろう。それもまた一つの見方だ。
ただ、10-9の枠だけはもっと細分化すべきなのは間違いないだろう。