現在横行?する複数年契約の非合理性を考える | スポーツを語ろう-ZE!!

現在横行?する複数年契約の非合理性を考える

ご存知の方も多いと思うが、先日FA宣言をいていたメジャーリーガーのマーク・ティシェイラが8年総額1億8千万ドル(約162億円)でヤンキースと契約した。
ティシェイラといえば5年連続30本塁打、100打点をマークした強打のスイッチヒッターだ。それがゆえだろう、ここ最近はまさに引く手あまたの選手という感じで高い金をかけて獲得しようという球団が絶えず、移籍大ばやりのメジャーでは頻繁に所属球団がかわっていた。おかげで私自身も彼の移籍経路を忘れてしまったのだが(苦笑)だから評価が高いのは納得がいく。ティシェイラならある程度の大金をはたかないと失礼なほどだろう。だが、それにしても8年契約である。
金額も正直、相手がティシェイラであったにしてもちょっと高すぎるのではないかと思う。その理由は後述するが、まず問題にしたいのが8年もの契約年数である。そもそも、まさに脂ののっているティシェイラでも8年もたてばいくつになるのか?どう考えても40前後にはなるはずだ。年齢的な衰えというのをまず考慮の対象とすべきだろう。
それともう一つ。ここ最近のティシェイラが好調であるからこそ、そして他球団に持っていかれないために好条件をだす、それもあるだろう。だが、彼に限らず8年も好調を維持できる人間などいるはずがないのだ。それどころかケガで一年を棒に振ることもあればそのケガで選手生命を絶たれるケースだってある。
それがまた8年契約の6年目か7年目とかならある程度元がとれたということで納得もいくだろうが早い段階で使えないとなったら大損害であるのはいうまでもないだろう。かつてデビルレイズ(現レイズ)に入団した元西武の森が入団直後のキャンプ中だったか?再起不能の故障にみまわれたがこれがティシェイラだったら162億円がパーになるのだ。そう考えるとこの契約は大したギャンブルである。ティシェイラの選手としての安定性を考えれば好条件は当然だがかといって“好条件と無鉄砲は紙一重”とでもいったかのような破格の契約をやる…よそにとられないための破格契約もわかるが、その結果だんだんレートが上がる…決して健全な金銭事情とは言い難いだろう。
こうしたことから、まず契約年数。これが少々非合理的過ぎるのではないかということだ。それでも、まるで終身雇用でもするかのような契約をするのなら(といってもダメになれば当然違約金でも払ってポイ捨てするのだろうが)今度はそれにあった金額を考えるべきだろう。
162億円ということは年間約20億にもなる。ティシェイラは毎年この評価に見合った結果を出さねばならない。単年(にしても高いといえるが)ならともかく8年では彼といえど好成績維持は難しい…
この点まだ日本の方が合理性では上をいく。なぜなら日本人の方が出来高契約を結ぶ者が目につくからである。
つまり一番いいのは長期間契約するならベースの金額だけを高すぎない程度に設定しておき、そこからは成績に応じて金額を決めればよい。そのかわり好成績をあげたときは惜しげもなく大金をはたく(メジャーならどうせ彼以外の選手にも無駄じゃないかというほどの大金をはたくのだろう)。
そもそも、日本でもそうだが複数年契約というのはよい成績をあげた年のオフに結ぶことが多い。複数年契約が悪いとはいわないが、しかしその金額はその好成績をあげた年の成績をベースに決定するケースがほとんど。しかし、いい成績をあげてチームに貢献した結果導いた金額なのだからそれはそれで結構。
ただ、何年もその成績が維持できるという保証がない以上それを考慮に入れた上で条件を煮つめないと無駄に金を払うことになる。