こんにちは、國本です。
今回は珍しくルールについて触れていこうと思います。
デュエル・マスターズをしていると、よく
「盾にアタックする時」「シールドを攻撃します」
のような言葉を聞きます。
皆さんも言ってませんか?お友達が言っていたりしませんか?
実は、デュエル・マスターズ(以下DM)では
""シールドに攻撃する事は出来ません""
ご存知でしたか?
ちょっとまってくれよと
じゃあ普段クリーチャーがシールドをブレイクしているのはどういう事?シールドに攻撃してるんじゃ無いの?
そう思った方もいるでしょう。これから紹介していきますが、"攻撃を始めるクリーチャーは、シールドに攻撃しているのではありません。"
DMにおいて、攻撃先に選べるのはクリーチャーかプレイヤーのみです。どちらかにしか攻撃出来ません。
それを踏まえると、シールドに攻撃している人は「自分はルール知らないよ〜!」って言ってるようなものです。
「そんなのどうでも良いじゃん。結局攻撃を受けるのはシールドでしょ?」
と思った方もいらっしゃると思います。
実際にCSで起こった具体例から紹介していきます。
プレイヤーA「シールドに攻撃します。」
プレイヤーB「ごめんなさい、聞き取れませんでした。どこに攻撃ですか?」
A「ここで(シールドを指差す)。じゃあアタックする時の効果で」
B「わかりました。(シールドを手札に加える)」
A「あ、アタックする時の効果使ってないんですけど、、、」
B「えっ?」
ここでジャッジコール
Aは攻撃する時の任意効果を使うつもりだったが、Bがシールドを手札に加えてしまった。
Bはシールドが選ばれた時点で、攻撃する時の処理が無いと思い手札に加えてしまった。
あなたがジャッジなら、どのように対応しますか?
「手札に加えたカードが区別出来るのであれば、シールドに戻して攻撃する時の効果を使用させる」
そう思ったあなたは、人間的ですがルールを理解していません。
そもそも、アタックの一連の流れはどのような手順を踏んで行われるのでしょうか。総合ゲームルールを参考に振り返っていきましょう。
①攻撃するクリーチャーを指定
506. 攻撃クリーチャー指定ステップ
506.1. ターン・プレイヤーは攻撃クリーチャーを指定します。
まず、攻撃クリーチャーを指定します。現実では指定すると言うより、これから攻撃するクリーチャーを触って視覚的に相手と攻撃するクリーチャーがどれであるかの情報を共有するパターンが多いでしょう。それから、今から攻撃するクリーチャーをタップします。
②攻撃する時の効果を解決
506.3. 次に、攻撃クリーチャーが指定されたことによって誘発する能力が誘発し、効果が待機状態となります。
506.3c その後、ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。この過程で 非ターンプレイヤー側の効果が生じた場合、ターンプレイヤーの効果処理後に処理します。
俗に言うアタックトリガーです。
革命チェンジや侵略の宣言は必ずアタックトリガーの効果を解決する前に行います。どれか一つでも解決してしまった場合は後から追加で宣言が出来ません。
③攻撃された側の効果を解決
506.3d 非ターン・プレイヤー側の、任意で使用をする誘発能力の宣言を行います。攻撃クリー チャーを指定した時点では条件を満たしていなかったものであっても、この時点で条件を満た していれば使用宣言が可能です。
506.3e その後、非ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。この過程 でターンプレイヤー側の効果が誘発した場合、それを先に処理し、その後非ターンプレイヤー 側の処理に戻ります。
革命0トリガー、ニンジャストライク等、宣言が必要なものを全て宣言します。その後、非ターンプレイヤー側が好きな順番で解決していきます。解決中にターンプレイヤーの効果が誘発した場合、ターンプレイヤーの効果を優先して解決します。
④ブロックするクリーチャーを指定
507. ブロッククリーチャー指定ステップ
507.1. 非ターン・プレイヤーはブロッククリーチャーを指定します。
非ターンプレイヤーはブロックが可能であればこのタイミングでブロックするクリーチャーを指定して構いません。ブロックするクリーチャーをタップして指定します。ガードマン等の攻撃先を変更するカードもこのタイミングで指定します。
⑤ブロックされた(した)時の効果を解決
507.2. その後、ブロッククリーチャーが指定されたことによって誘発する能力が誘発し、効果が全て待機状態となります。
507.2c 誘発する能力には任意で使用をすることができるものがあります。使用する場合、まず ターン・プレイヤー側が使用するものをすべて宣言します。
ブロックされた時に誘発するターンプレイヤー側の宣言を行います(ニンジャストライク等)。その後、ターンプレイヤー側から効果を解決していきます。
⑥バトルステップ・ダイレクトアタック
508. バトル・ステップ
508.1. この段階でクリーチャーを攻撃しているかクリーチャーの攻撃先が変更されていればバ トルが発生します。
アタック先がクリーチャーであれば、バトルが行われます。この後、バトルに勝った時や負けた時、離れた時や破壊された時の効果を解決していきます。(省略します)
509. ダイレクトアタックステップ
509.1. 攻撃クリーチャーの攻撃先が変更されていなければダイレクトアタックとなります。こ の時点で非ターン・プレイヤーにシールドがなければそのプレイヤーはゲームに敗北します。こ れは状況起因処理です。
アタック先がプレイヤーであれば、ダイレクトアタックになります(シールドがあっても実はダイレクトアタックなんだそうです)。
509.2. ダイレクトアタックをしたクリーチャーのシールドをブレイクする枚数を決定します。
509.2a テキストに何も記されていないクリーチャーはシールドを1枚ブレイクします。
509.2b W・ブレイカーなど、クリーチャーが複数枚のシールドをブレイクする能力を持ってい る場合、その能力で指定された枚数のシールドをブレイクします。
509.2c クリーチャーが同時に複数のブレイカー能力を持つ場合、プレイヤーがどの能力を使う かを選択します。このとき、T・ブレイカーとW・ブレイカーを同時に持つクリーチャーの W・ブレイカーを指定して 2 枚ブレイクすることはできますが、どちらも指定せずに 1 枚だけ ブレイクすることを選ぶことはできません。
509.3. クリーチャーがシールドを指定された枚数同時にブレイクします。ブレイクしたシール ドが能力に指定された枚数に達していなくても、何らかの方法で新たに加えたシールドを次にブ レイクするシールドとして選ぶ事はできません。
ブレイクするシールドは、特に指定がない限りブレイクする側(攻撃クリーチャー側のプレイヤー)が選びます。シールドセイバー等はこのタイミングで使用します。
⑦攻撃終了
510. 攻撃終了ステップ
510.1. すべての「攻撃の終わりに」誘発する能力が誘発します。誘発した効果はターン・プレ イヤーから順に処理します。
510.2. 次に「攻撃中」、「ブロック中」の効果が消滅します。
攻撃の終わりに、の効果を解決します。「攻撃の後」とある場合の効果はこれらの効果を全て解決した後に誘発します。
といったように、実は細かく分けるとかなり多くのステップを経て一連の処理を行っています。
また、総合ゲームルールより
500.2. 各ステップは処理中の効果がない状態で、ターン・プレイヤーが何もすることがなくな った時点で終了します。攻撃中の各サブステップは、各プレイヤーの行動がなくなった時点で次 のサブステップに移行します。
500.2a 一度次のステップに移行したら、それ以前のステップに戻ることはありません。
というものがあります。具体的な例で言うと、アタックした後にマナチャージができないのと同じです。これはみなさんご存知だと思います。
今回の例で言うと、①から⑥までステップが飛んでしまっているため、間に行うことのできる任意効果が全てスキップされてしまっています。その為、攻撃する時の効果を解決することが出来ません。
「いやいや!ブレイクされたカードがどのカードかわかれば巻き戻せる範囲でしょ!」
って思うじゃないですか。わかります。ただし、この状態ではやはり巻き戻しが出来ないのです。なぜなら、「非ターンプレイヤー側のニンジャストライクが無い(ブロックする気がない)情報が新しく入ってしまっている為」です。
順序違いの連続行動や、決定の撤回等は、新しく得られた情報がない場合のみ適用できるルールであり、この場合は多くの場合で認められないでしょう。
もちろん、巻き戻しを認めるジャッジもいることでしょうが、ルール的に正しい巻き戻しと言えるのでしょうか。
そもそも非があるのはシールドを選んだプレイヤーであり、シールドを選ばれたプレイヤーに非はありません。それでも巻き戻しを行うのは適切でしょうか。
例であげたプレイヤーAは、結局アタックする時の効果を使う事が出来ませんでした。
あの時、プレイヤーを攻撃して居れば、、、と後悔しても遅いです。
という事で、みなさんも明日からはシールドを攻撃するのはやめましょう。
國本
2020/2/9