第5回 PADMシンポジウムのご報告 | PADM (パダム)遠位型ミオパチー患者会のブログ

第5回 PADMシンポジウムのご報告

第5回 PADMシンポジウム

 ~遠位型ミオパチーの理解を深めるために~


PADM代表 辻美喜男がご報告いたします。



11月10日、立冬も過ぎ、秋の深まりを感じる季節となった東京では、晴れ渡った穏やかな休日となりました。


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12:45 いつもの様に小林麻衣子さんの開会宣言の後、開会挨拶としてPADM代表 辻美喜男より「本日ご登壇の先生方、関係の皆様により、非常に内容の濃いシンポジウムになる事を、大変光栄に思います」とご挨拶させていただきました。


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 引き続き、元厚生労働副大臣 渡辺孝男参議院議員、厚生労働省 山本尚子疾病対策課長のご挨拶、メッセージ紹介の後、国立精神・神経医療研究センター病院 糸山泰人院長のご挨拶を賜りました。


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当日ご出席のご来賓を紹介させていただきます。(順不同)

 渡辺孝男  公明党 参議院議員

 富田茂之  公明党 衆議院議員

 江田康幸  公明党 衆議院議員 新田秘書代理出席

 鴨下一郎  自民党 衆議院議員 小松崎秘書代理出席

 田島一成  民主党 衆議院議員 土岐秘書代理出席

 安部泰男  公明党 福島県議会議員

 塩沢昭広  公明党 いわき市議会議員

 高倉良生  公明党 東京都議会議員

 小林善一  公明党 中野区議会議員

 甲田ゆり子 公明党 中野区議会議員

 武内忍   公明党 品川区議会議員

 山元敬子  公明党 品川区議会議員

 鶴伸一郎  公明党 品川区議会議員

 中村尚郎  公明党 荒川区議会議員

 菊地秀信  公明党 荒川区議会議員


当日いただきました祝電・メッセージをご紹介します。(順不同)

 川端達夫  民主党 衆議院議員

 細川律夫  民主党 衆議院議員

 奥村展三  民主党 衆議院議員

 玉木朝子  民主党 衆議院議員

 福田衣里子 民主党 衆議院議員

 林久美子  民主党 参議院議員

 谷合正明  公明党 参議院議員



13:00 第一部 基調講演 「遠位型ミオパチーの今」では


1.「三好型遠位型ミオパチーの診断と自然歴について」

  国立病院機構 西多賀病院 神経内科医長 髙橋俊明


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 三好型遠位型ミオパチーの生い立ち、特徴、遺伝子特定など、詳細な説明と共に研究のご苦労まで、今後必要な事として簡便な診断法や治療法の開発を挙げられました。


2.「DMRVの治療法開発への最新研究」

  国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第一部

                                 第二研究室長 野口悟


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 シアル酸補充療法のその後、問題点としてもっと効果の高い化合物、頻回・長期間の投与、発症後の効果が挙げられ、シアル酸の次の研究内容まで明かされました。


3.「眼咽頭遠位型ミオパチーについて」

  国立精神・神経医療研究センター 病院 名誉院長 埜中征哉


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 里吉先生により発表された事、眼咽頭筋ジストロフィーに似て異なる(遺伝子が違う)、DMRVと同じく縁取り空砲がある事、患者さまの写真を使ったクラッチメガネの使用例など、研究者時代のエピソードも交え、ユーモアたっぷりのお話をされました。


 その後、ご来場の富田茂之衆議院議員のご挨拶の後、休憩に入りました。


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4.「筋疾患のリハビリテーションとは?-今ある力を生かす道具と環境選び-」

  国立精神・神経医療研究センター リハビリテーション科 医長 小林庸子


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 オーバーワークと運動不足の間、道具を使うことは負けなのか?、ストレッチは何のため、リハ科の心がけ・私たちへのお願いなど、現物を使った説明の後、HALの説明・治験開始の告知では対象者・スケジュールまで説明いただきました。

 治験の最終プロトコルは近々にも文書で公開されますので、対象となる方は治験参加の検討をお願いします。


5.「オーファンドラッグの現状と将来像」

  ファーマ・マーケティング・コンサルタント 井上良一


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 ウルトラ・オーファンドラッグの割合が多いが内資の開発少ない、今やトレンドになっているが問題点が多い事など、熱い語り口で難病立国宣言・オーファンドラッグオフィスの設立などを提言されました。


6.「ドラッグラグと当事者運動」

  卵巣がん体験者の会スマイリー 代表 片木美穂


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 実例を交えた切実な訴え、治療薬を求めた活動、当たり前の治療を求めて、当事者運動の「掟」1~8など、私としては聞きなれた関西弁の中に厳しいメッセージも受け止めさせていただきました。


7.「縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(GNEミオパチー)患者登録事業の重要性」

  国立精神・神経医療研究センター 神経内科 森まどか


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 患者登録システム構築の利点や現在の登録状況(10月末65名)、ジスフェルリノパチー臨床アウトカム研究の詳細を説明いただきました。



JPA水谷事務局長よりアピール:総合対策を求める請願、難病フォーラム告知など


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熱いコーヒーとお菓子と共に、20分間のコーヒーブレイク



16:45 第二部 パネルディスカッションと質疑応答「治療法開発と難病対策」

  座長:国立精神・神経医療研究センター 病院 名誉院長 埜中征哉


 埜中座長の導きにより、パネラーの皆様による本日の議題についてのご発言


国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第一部 部長 西野一三

 研究者から難病対策への提言、研究の在り方希少疾病は通常疾患(common disease)との相違点など


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ノーベルファーマ株式会社 代表取締役社長 塩村 仁

 創薬できるのは西ヨーロッパ・北米・日本だけ、臨床研究は公金で行うべき


厚生労働省 健康局疾病対策課 課長補佐 堀岡伸彦

 難病対策の現状と課題、全体像についても説明、12/18最終報告案の提出


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PADM遠位型ミオパチー患者会 代表代行 織田友理子

 ウルトラ・オーファンドラッグ開発支援の法整備の必要性とお願い


その後、本日の登壇者を交えたパネルディスカッションを行いました。


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 遠位型ミオパチー研究と創薬の将来について、シアル酸治験の予定スケジュール、遺伝子治療のハードルの高さやiPS細胞の可能性などが討議されました。


 大詰めとなった難病対策改革について、本当にできるのか?の問いに一斉見直しがされ、必ず良くなる、患者に向かって改革するとの返答がされました。



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 患者会活動の必要性と将来有るべき活動の姿として、真剣に取り組んでおられる官僚の皆様や研究者、他の難病団体とも協力していく事の重要性と今後のご支援をお願いしました。


 最後に埜中座長の閉会挨拶では、本日の有意義な内容をふれていただき、次回の再会を楽しみにすることで締めくくっていただきました。


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 5時間以上に及ぶシンポジウムも、埜中座長の導きにより終始和やかな雰囲気の進行で大変有意義なシンポジウムとなりました。


 その後も和気あいあいとした雰囲気でご出席の皆様との集合写真で終えました。


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 事前準備や当日運営に関わったPADM会員・ボランティアの皆さんのお蔭により、自画自賛ながら回を重ねるごとに完成度が増していくことを感じることが出来ました。


 次回へのプレッシャーを感じると共に、次への鋭気を養いたいと思います。



 最後になりましたが、冒頭の開会挨拶にてPADMからは以下の事をご報告させていただきました事をお知らせいたします。


 私たちが発足時より、皆様からのご支援と共に活動を続けた5年足らず、よちよち歩きから成長期を迎えた今、これからも活動の幅を広げ更に成長を続ける為には、今まで以上に組織力・社会的信用を得る必要が有り、社会にとって結果を残せる有益な団体とならなければなりません。


 そこで私たちは来年春に向け、特定非営利活動法人(NPO)認定を受ける事を決意し、その為の準備に入った事をこの場を借りて報告いたします。


 皆様には今までと変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い致します。