JR全線が乗り放題の 青春18きっぷ が、ちょうど2回分余っていると親戚の奥様から連絡がありまして、よくよく聞いてみますと「名古屋方面へ出かけてみたい…」というご意向でしたので、先日私がエスコートさせて頂きました。
と言うことで、今回と次回に分けて大阪から行く 名古屋日帰りの旅 と題して、その道中などをご紹介してみようと思います。
さて、いつものように最寄り駅から始発電車に乗って、まずは大阪駅を目指します!
まあ、起床が朝4時と少々強行軍なところは否めませんが、青春18きっぷの制約上新幹線や特急には乗車できませんので、どうしても早起きしなければならないのです…。
次に、大阪発5時55分発の 快速長浜行 に乗車します。
大阪駅始発で12両編成の列車でしたが、コロナ禍が落ち着いたことに加え、ポカポカと暖かい陽気も相まって行楽客も多く、ほぼ座席が埋まるほどの乗車率でした。
で、電車に揺られること2時間弱、7時42分に米原駅に到着し、次は8時08分発の 大垣行 に乗換えます。
ところで、あまり鉄道旅行に慣れていない方は、今はスマホで乗換案内がサクサクと誰でも出来るものの…
例えばこの米原駅での乗り換えは、同じホームなのか?はたまた陸橋を渡った反対のホームへ向かうのか?
だったら何両目が階段に近いのか?
次に乗る列車は何両目が混むのか?
といった情報はありませんので、そこは私の長年の経験から身体に負担がかからないようにスムーズに乗り換えます。
さて、名古屋駅を経て 金山総合駅 から名鉄に乗換えて「名鉄神宮前駅」で下車すれば 熱田神宮 までは最も近いんだけれど…
せっかく18きっぷを持っているので無駄遣いをせず、少し離れた JR熱田駅 で下車しました。
実のところ、この世に生まれて半世紀以上が過ぎた私ですが、 熱田神宮 に詣でるのは初めてのことでございまして、神宮とい名が示すように皇室との結びつきがある格式高い神社でございます。
大都会のビルに囲まれつつも緑多き広大な敷地は、もちろん長い歴史があってこその賜物でもありまして、心落ち着かせつつ参拝を済ませます。
で、奥様は 御朱印 を頂くべく列に並びましたが、晴天の日曜日ということも相まって、境内は多くの参拝客で賑わっておりました。
さて、奥様が念願を達しましたので、打って変わって今度はしばし私の好きに回らせてもらうのですが、今来た道を逆戻りすると…
そこには昭和にタイムスリップしたのかと見紛うほど、 ディープなスポットが点在 しておりました!
まずは、名鉄神宮前駅の傍らにある 神宮小路 という飲み屋街のようなスポットですが、こちらは元々神宮の境内や参道などにあった露店が戦後に移動してきた歴史がありまして、築70年以上の低層木造建築が密集している地域のようです。
加えて、戦前は線路の反対側に大きな 陸軍名古屋造兵廠 がありまして、九九式狙撃銃などを製造していましたから、その工員さん目当てにそもそも多くの飲食店などがひしめいていた地域だと推測されます。
そして「小路」の名のごとく、すれ違うこともままならない細い通路と雑多な木造建築のコントラストは、ややもすると 戦後の闇市 のような情景で、すでに廃業している店舗も多く侘しい空気だけが漂っていましたが、これがまた大変香ばしいのです!
そして、熱田駅と神宮を結ぶアーケードは、これまた 神宮商店街 という名称ながらも開いている店は2~3軒のみで、ほぼ壊滅したシャッター通りが更なる香ばしさを引き立てます!
中でも、こちらのビデオセンターというお店は明らかに アダルト専門店 であることは間違いなくて…
おまけに色あせた二十歳代の薬師丸さんのポスター&個室試写500円という古ぼけた看板が示すように、間違いなく時代が昭和のまま止まっていますね!
※実際には昭和末期の試写は1500~2000円程度と高額だったので、平成はじめ頃の価格競争が始まった時代のモノかと?
そして、極めつけはこちらの にゅーよーく というお店で、堂々とヘルス(風俗店)と謳っていて盛業されているようですから、ここは何でもありのパラダイス商店街かよ? と突っ込みたくなりました!
まあ、古くは江戸時代の伊勢詣にもあるように、遠路はるばる参拝に訪れた自らへの御褒美として、その帰路に男どもが 精進落とし としてハメを外す風習があり、その周辺には今で言う風俗店などが必ず併設されていました。
だとすると、こちらはこれを今に伝えるレクイエムのような役割を担っているのであって、そう考えると昭和から今日まで多くの男たちをここで昇天させ、そして天国へ行ったような気持ちにさせたのかも知れませんね…?
つづく