先日は、大手看板屋のお手伝いで、我らが堺市某所へ 電動シャッターの文字入れ に伺いました。
 
 
 
施工前の様子です。
 
 
 
ところで、シャッターは流石(さすが)にぶっつけでは書けませんので、事前に原寸サイズの紙原稿を用意します。
 
 
 
で、こちらの裏面には木炭で模りをしていますので、こちらをシャッターへ転写するのですが…?
 
 
 
実は、電動シャッターの断面は、手動のそれと比較しますと、これまた複雑怪奇な形状をしているんですね?
 
ですから、下の図のようにピンと張った紙原稿を当てたとしても、凸凹の凹の部分には全く転写されないんです…(汗)
 
 
 
そこで、再び原稿と照らし合わせて、シャッターに転写されなかったラインを、およその感覚で引き直していくんですが…
 
 
 
 
ここまでが1/4の工程でして、およそのラインが出来上がれば、比較的平らな部分にかかる横線は、マスキングテープで貼りながら、文字などの輪郭をとっていきます。
 
 
 
次に、ペンキの調合をします。
 
今回の文字は白色での指定でしたので、売っているままの白いペンキで塗って行っても良いのですが、後で理由を記しますが、 ほんの少しだけ黒を入れて混ぜます。
 
 
 
 
さて、比較的大きなシャッターであったのと、この他にも大きな看板の取付け工事もありましたので、今回は私を含めて3人の職人で仕上げていきますが…
 
 
 
 
今回のように、濃い色の下地に淡い色をペイントするとなると、1回塗りでは 下地が透けるんですね!
 
 
 
 
ですから、更に上塗りが必要なのですが、先ほどのように白に黒を少し混ぜていなければ、更に3回4回と上塗りをしなければ、透け透けが留まらならないのです。
 
それと、ペイントするために、3日も4日もシャッターを閉めてしまうと、これまたお客様にも迷惑がかかりますから、どうしても一日仕上げなければならない理由もあって、言わばマニュアルにも何も書いていない 隠し味のような職人技 が隠されているのです…。
 
 
 
 
さて、ペイントの師匠でもあるK大先生のご指導の元、季節柄かじかむ手を摩りながらも、どうにかこうにか日没までには仕上げることが出来ました。
 
 
 
 
それにしても、とても根気のいる仕事ですが、パソコンが全盛期を極める今日におて、看板の類(たぐい)もカッティングシールなどの粘着シールで仕上げることが、ほぼ99%という業種になってしまいましたが…?
 
どっこい!  シャッターだけは複雑な凸凹があるので、今だペイントが主流なのです。
 
 
(分かる人だけ、お察しください…)