さてさて、このT様が持たれている

 

何やら縁起の良さそうな棒?

 

 

僕らは『のさぼう』と呼んでいますが

 

他にも『扇子車』や『梵天』などとも

 

呼ばれているようです。

 

 

 

 

今日はそんな『のさぼう』について

 

書いてみました。

 

 

 

 

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“ほしいのは自分の『好き』が

 

詰まった自己満足の場所”

 

確かな技術と豊富な知識で、

 

たのしく堅実なおうちづくりをご案内

 

静岡県島田市で創業57年を超える

 

提坂工務店-さげさかこうむてん-

 

三代目(候補)のブログです。

 

 

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2024/02/10 #315号

 

 

 

 

まず『のさぼう』ですが、

 

上棟式の時に祀り、その後は

 

屋根裏に取り付けさせていただく

 

神様の依代(よりしろ)です。

 

 

僕らは上棟式の最後、

 

この『のさぼう』を祭壇に飾り

 

上棟が無事に済んだことの感謝を

 

みんなで伝えます。

 

 

 

 

その後は屋根裏に納め、

 

お家を守ってもらう

 

というような流れになります。

 

 

作るのは工事関係者

 

基本は棟梁大工がつくります。

 

 

 

 

僕も一度作らせていただいたことが

 

ありますが、意外と複雑なんですよ!

 

まあまあ時間かかります。

 

 

 

 

そして印象的なのは

 

中央のおかめさん

 

 

実はおかめさんは

 

大工の守り神として

 

祀られています。

 

 

 

 

それはなぜか?

 

 

 

 

貞応二年(1223)

 

義空上人が大報恩寺の

 

本堂を建立することになり

 

 

 

 

長井飛騨守高次(ながいひだのかみ たかつぐ)

 

という棟梁が工事を請け負うことになりました。

 

 

 

 

多くの大工を束ね、

 

大工事は着々と進んでいきましたが

 

 

 

 

あるとき寄進された

 

大切な四本の柱のうち一本を

 

誤って短く切ってしまいます。

 

 

 

 

代わりの柱を探すも見つからず、

 

このままでは上棟式までに

 

工事を終えることができない…

 

 

 

 

総責任者として悩み苦しんでいた

 

その高次の危機を救ったのが

 

彼の妻、「おかめ」でした。

 

 

 

 

おかめは

 

「全ての柱を短く切りそろえ柱の頂上に枡組(ますぐみ)をつけて補えば」

 

と助言をし、

 

高次は無事に上棟式までに

 

工事を終えることができたのでした。

 

 

 

 

そして、安貞元年(1227)12月26日

 

盛大な上棟式が行われますが

 

そこにはおかめの姿はありません。

 

 

 

 

当時は、女性が男性に助言するなど

 

あってはならないといわれていた時代。

 

 

 

 

夫の名誉を守るため

 

おかめは上棟式を前に

 

自ら命を絶っていたのです。

 

 

 

 

義空上人はそんなおかめの徳を称え

 

境内に塚を建てて供養したといわれています。

 

 

 

 

この言い伝えによりおかめさんは

 

大工の守り神となったといわれています―

 

 

 

 

大報恩寺は安貞元年(1227)に建立され、

 

本堂は幾多の戦火を免れ、800年近く経った今も

 

当時のまま残る京都市内(京洛)最古の木造建造物として

 

国宝に指定されています。

 

 

 

 

これらのことから、

 

災難から逃れ長く残る建築を願い

 

今でも棟上げの時に

 

おかめさんの面やおかめさんの「女の七つ道具」を納め、

 

永久に頑丈な建物になりますように

 

と祈願しているといいます。

 

(参考文献:九州国立博物館)

 

 

 

 

おかめさん、、、

 

 

 

 

歴史を知るとよりのさぼうが

 

ありがたいものに思えます。

 

ずっとおかめさんが守ってくれていたんですね。

 

 

 

 

最近では上棟式を簡略化している

 

住宅会社さんも多いですが、

 

 

 

 

やはり残せる伝統は文化として残し

 

次世代に継承できるように

 

繋げていきたいと思います。

 

 

 

 

やっぱりお家の上棟って

 

本当に!!おめでたい事ですから!!

 

お施主様にとって

 

ちゃんと記憶に残る1日にしたいですね♪

 

 

 

 

それではまた明日!

 

 

 

 

なかだ

 

 

 

 

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