「食料生産とICTを考える協議会」開催レポート
10月4日(土)、大分県竹田市九住町で、食糧生産とICTを考える協議会の第二回総会が開催されました。
広大な自然と阿蘇五岳が望める久住高原には、甲子園球場約20個分の広さをもつ九州大学農学部の試験農業があり、牛がのびのびと放牧されています。
総会と共催でシンポジウムも開かれ、「新規食料循環システム構築:代謝インプリンティング。草資源とICTによる新牛肉生産」のテーマで牧場見学や基調講演などのイベントが開催されました。
DMG田村は協議会の理事を務め、流通部代表として出席。ICT企業や食品メーカー、生産者の方、行政の方など様々な業界の方が参加されました。
九州大学農学部の准教授でQBeefの開発者でもある後藤先生の挨拶から始まり、基調講演は、東京農業大学副学長、渡部俊弘氏より大学の取り組みや※エミューの飼育、生産についてのお話をいただきました。
※エミュー:オーストラリア原産のダチョウ目の大型の鳥。食肉や卵、皮下脂肪の油脂など畜産資源としての活用が期待されている。
DMG主催のシンポジウムでは、「食品流通への取り組み」をテーマに意見交換。
まずは、DMG田村からご挨拶。
基調講演は、福岡市を中心に焼鳥店やビストロ、バルなど多数の飲食店を経営されている、(株)タケノの竹野孔(とおる)社長に、「農業と外食産業の共存共栄」についてお話をいただきました。
竹野社長が農業や食に興味を持つようになったきっかけや、創業時から現在までの歩みと「食」への想いの変化、結局のところ飲食店は「美味しくなければ売れない、続かない」と、経営者の視点でのお話をされました。現在は、福岡県糸島市にある高貴ファームの野菜や農園のお茶など多くの生産者と直接取引をされており、バイヤーとして生産者との出会いなど「こんなに面白い仕事はない」とその想いを語ってくださいました。
同時に、生産者との取扱量を増やさないと物流のコストがかかり需要と供給の調整が難しい点などの課題もありました。
QBeefに関しては、畜産農家に経済的利点や環境保全、肉の安全性など多くの利点をもたらすことができるのは飲食店の役割が重要であると力説。
聴講者からの「畜産業界と消費者との懸け橋になってください」との、エールもありました。
その後の交流会では、QBeefのローストビーフやしゃぶしゃぶ、竹野社長から地鶏のたたきが振る舞われ、皆リラックスした様子でお料理を堪能されていました。
日本の食料生産やそれに関わる方が大勢集まり食料や農業の未来を語りあうことで、
今後の課題や目標がさらに明確になったのではと思います。
何より、同じ想いを持つ方々との出会いはQBeefの未来にとっても、とても心強く感じました。
(株)ダイレクトマーケティンググループ
広報担当 ウェブチャレンジ編集長
(株)コーデ 代表取締役
日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
占部恵子




