さっぽろオータムフェスト2013(前半)
2年ぶりに「さっぽろオータムフェスト2013」に行ってきました。
9月13日~29日の約2週間、秋の味覚を求めて大勢のグルメの方々が足を運ぶ札幌の一大イベント。今年は過去最高の164万7000人が来場されたそうです。メイン会場の大通公園は美味しいものを求める来場者と、腕を振るうシェフでとても活気がありました。
私はオータムフェスト最終日の29日(日)に足を運びました。その日は快晴で気持ちのいい秋晴れ。最高のお天気でした。芝生にシートを敷いて寛いでいる人が大勢いました。
オータムフェストは、大通公園4丁目のウェルカムゲートを皮きりに、8丁目まで食・ワイン・チーズ・スィーツなどのブースが、所狭しと並びます。
どこのブースも大人気でしたが、特に4丁目の「さっぽろシェフズキッチン」のブースでは、フレンチやイタリアンなどの札幌を代表する11名のシェフが、道産の食材を使いオータムフェスト限定の料理をリーズナブルに提供。
一流のお料理を堪能できる嬉しい機会に長蛇の行列が出来ていました。
食のイベントを企画する上で、とても役に立つアイデアだと思います。今年は、7丁目にスポットを当てて取材。7丁目のテーマは、道産のお酒と酒肴にこだわった「大通公園7丁目バー」。ビールやハイボール、焼酎のバーや、日本酒バー、また道内16のワイナリーから過去最高の38種類のワインを提供。
グラスでこれだけの種類を楽しめるということは、集客にも大いに影響してくると思います。
まずは、千歳ワイナリーの白、「レシラ ケルナー スィート」。
千歳ワイナリー(千歳市)は、1988年創業のワイナリー。ピノノワールを使用した赤やロゼワインなども豊富です。「レシラ ケルナー スィート」は、収穫を遅らせた完熟度の高いケルナーを使用した甘口の白。芳醇で酸味と甘みを感じる飲みやすいワインでした。
1974年創業の注目のワイナリー、北海道ワイン株式会社(本社小樽市)の「鶴沼」。
石狩平野北部の浦臼町にある自社農園の「鶴沼ワイナリー」で収穫されたブドウを使用して造られました。白は、ヴァイスブルグンダー種を使用した辛口でコクのあるワイン。帆立や牡蠣と相性がいいそうです。赤は、オーストラリア原産の赤ワイン品種ツヴァイゲルトレーベを使用していて果実味とタンニンを程よく感じるミディアムボディーのタイプでした。ほくほくのじゃがいもと合わせてみたいと思いました。
こちらのワインは、月浦ワイナリーの「月浦」。
1杯のグラスのお値段が1000円でした。高いなと思いつつ、その秘密を探るために1杯注文。
品種はドイツ系品種のドルンフェルダー。予想外に軽い味わいでしたが、十分に果実味を感じるタイプ。
北海道の洞爺湖町(旧虻田町)に月浦ワイナリーはあり、「月浦」は2008年の洞爺湖サミットで提供されたワインでした。
どこのワイナリーも、北海道の大自然の中、丁寧に大切にブドウ造りやワインの醸造に取り組まれている期待のワイナリーです。しかし、日本の飲食店では、まだまだ国産ワインの取り扱いは少ないと思います。海外で和食が人気を集めていると耳にしますが、和食と日本のワインをセットで消費者に提案し、海外から広げていくマーケットもあるのかもしれません。
飲んだ後の締めに欠かせないラーメンブースでは、新ご当地ラーメン「羽幌えび塩ラーメン」が登場。
ラーメンの上に甘えびを贅沢にトッピング。羽幌(はぼろ)町は、北海道の北西部、日本海に面した町。味噌・塩味に続く北海道を代表するご当地ラーメンになればいいなと思います。
もう一つ、面白い新登場メニューをご紹介。「今金(いまかね)男爵ポテサラご飯」。ポテトサラダとご飯の組み合わせで、どのようにメニュー開発をするのか気になりました。ポテサラご飯とは、名産「今金男爵」を使ったポテトサラダの贅沢御膳の名称です。
色々な食材と組み合わせたポテサラや、卵焼きのポテサラ、ポテサラの天ぷらなど、今までの常識を覆すポテトサラダを使ったメニューを開発。「羽幌えび塩ラーメン」同様、メニュー開発の参考になりました。
活気に包まれたオータムフェストを通じて、やはりイベントでの集客に「食」は欠かせないと実感しました。
食材を使ったメニューは、無限にあるのだと思います。どんどんチャレンジしていくことが、ヒットメニューを生み出すコツなのかもしれません。
次回のレポートでは、小樽のグルメをご紹介します。北海道特別版ミシュランガイドに掲載された、フレンチレストランや寿司屋をレポートします。大将お勧めの道産ワインもご紹介します。
ご期待ください。
ビジネスチャレンジ編集長
㈱コーデ 代表取締役
日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
占部恵子














