コマンドリー・ド・ボルドー福岡
2013年、新しい年の最初の仕事で1年半ぶりに福岡を訪れました。
福岡の玄関口でもある博多駅周辺が開発され、リニューアルオープンをして丸2年。駅ビルに阪急百貨店が進出し、人の流れが以前より変わってきているそうです。宿泊先のコンシェルジュの方に駅の様子を聞くと、百貨店周辺で大人の女性やビジネスマンを良く見かけるようになったとのことでした。
阪急を意識してなのか、福岡で老舗の百貨店岩田屋の周辺では、若い世代に人気のファッションブランドH&Mがオープンし若い世代を意識したマーケット作りが進んでいるそうです。博多阪急にしか出店していないスィーツのお店がありました。
<洋菓子店>
パティスリー・アンジェココ(佐賀県が本店のケーキ・洋菓子店)
ルセットマリナ(新感覚のクッキー博多こいしが大人気のスィーツ店)
ロン・ポワン(福岡市東区の手作り洋菓子店)
地下1階にブースがあります。博多阪急にお越しの際はぜひ立ち寄られてはいかがでしょうか?
<コマンドリー・ド・ボルドー福岡>
さて、今年福岡市は姉妹都市であるフランスのボルドー市と提携して30周年という記念すべき年でもありますが、ワインに携わる方、愛好家にとって名誉ある勲章がコマンドリー・ド・ボルドーという団体から数名に贈られました。コマンドリー・ド・ボルドーとは、ボルドーワイン評議会が1985年に設立。ボルドーワインの愛好家にその知識を広めることを目的とし、世界各地に支部があります。
日本では東京・大阪・福岡に支部があり、福岡では6名がボルドー騎士団に選ばれました。今回正式にボルドー騎士団に任命され、福岡で13年オーナーソムリエとしてワインに携わる浦(うら)浩二さんにお話を伺いました。
浦さんと田村代表は、浦さんのお店がオープンして以来のお付き合い。ワイン好きな田村代表が、福岡に来る度に必ず立ち寄るお店です。昨年、ホテルニューオータニ博多で行われた叙任式では、ボルドー市長・フランス大使館・アジア担当大使など16名が来日。ボルドーワインの歴史や伝統を伝え、ボルドーワインの特性を活かしたお料理もプロモートするなど活動を行っていくそうです。
浦さんは福岡市中央区にお店を構え、店名は「A vin de garde/ア・ヴァン・ギャルド」
由来は、若いワインを試飲する際に、「その荒々しさゆえに今まだ飲むべきワインではない、ガードすべきワインだ(vin de garbe)」と表現することから。
店内にある真っ赤なソファは、女性が一番美しく見える色。
テーブルを照らすやわらかい照明は、お料理とワインをゆっくり楽しめる落ち着いた空間を演出しています。
ワインセラーには常に1000本以上のワインを管理。
イタリア・サンダニエーレ産の生ハム。
ワインへの期待感が高まります。
取材後、浦さんセレクトのワインとお料理を堪能しました。ウェルカムシャンパーニュはアヤラ・ブリュット。エレガントで繊細な味わいのシャンパーニュ。
そして今夜のお料理の一部をご紹介。
・九十九島産の牡蠣のポシェソースブールブラン、アンディーブのクリームソテーと共に
・マダムビュルゴーの鴨胸肉をロースト、そのジュとソースボルドレーズ
牡蠣とアンディーブのクリームソースは絶品。また、鴨胸肉と合わせたブルゴーニュのエシェゾー2008は時間が経つごとに香りや味わいが広がり、お肉の旨みと良くマッチしていました。お店の雰囲気はもちろんですが、食材とワインの様々な表情を堪能することでき、また来たいと思わせてくれるお店です。お客様がそう感じて初めて、おもてなしが成功したと言えるのかもしれません。
コマンドリー・ド・ボルドーの騎士団として、ワイン愛好家として5年後10年後も美味しい料理とワインで私達を癒していただき、ワインの普及に力を注いでいただきたいと思いました。そして、福岡市とボルドー市の交流を通じてお互いの国の食材をより多くの方に知っていただき、日本の食文化を探る機会になればと思います。私自身も、浦さんから様々な刺激をいただき、これからも色々な国のワインにチャレンジし日常の食卓がより楽しくなるような提案ができたらと感じました。
浦さんのおもてなしに関するこだわりと、お店のコンセプト作りは必見です。
A vin de gardeへぜひ一度行ってみたいという方は、DMGにご一報ください。
ビジネスチャレンジ編集長
(株)コーデ 代表取締役
日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
占部恵子


















