NHKのラジオで、漫画「夏子の酒」の
話をしていました。
そのモデルになったと言われている
酒蔵のある町で、私は生まれました。
今は遠く離れて住んでいるので
とても懐かしく放送を聴きました。

私は、アセトアルデヒトの分解酵素が無く
日本酒を飲まないので、全く知識がありません。

お酒の好きな人が居て銘酒「諏訪娘」の
話が出て、私が「あれは、2級酒で悪い酒ですよ」と
言いますと、その人は「とんでもない
2級酒言うのは、ブレンドしてない純粋な酒なのです。
他のメーカーが買いに来るので
なかなか入手できず、絶えず酒屋と連絡を取り
入荷すると遠い道を運転して
買いに行ったものです。」と教えて頂きました。
そんな銘酒とは知りませんでした。
知識が無い事は、恐ろしい事ですね。

そこの社長さんは、私がロータリークラブに
入会したときの会長さんでした。
会員の工場見学で、その酒蔵に行ったとき
丁度蒸した酒米に酵母を振りかけて
居るようでした。
会員の一人が測定器を指さし
「あれは、なんですか?」と質問しました。
老人ばかりなので、会長さんは
どう説明しようかと、迷って居られるようでした。
私が「あれは、芝浦電子の電子温度計ですよ
発酵温度を管理しているのです」と答えると
会長さんは即座に「貴方の様な人がこの町に
住んでいるとは知りませんでした。」と
おっしゃいました。説明して理解できる人は居ても
見てすぐに理解できる人は珍しかったのでしょう。
糖尿患者と話していると、そう感じます。

会長さんは東京大学で発酵学を学び
一生独身で、総てを酒造りに捧げた人です。
それを、夏子に置き換えたのが
漫画「夏子の酒」だと思います。