中学入試や高校入試、大学入試にも共通するが、一般入試と推薦入試では求める人材は大きく異なるのは当然だと思う。

大学合格実績や一流大手上場会社就職実績を上げてくれる優秀な生徒の青田刈りであったり、スポーツに秀でて学校の知名度を上げてくれる有益な生徒は勿論喉から手が出るほど欲しい逸材だろう。

では、そこまででも無い生徒を推薦入試にて受け入れる場合、何を学校側は求めるのだろうか?


昨年度の話になるが、とある生徒が内申基準が希望高校の推薦入試に該当しているので受験するとのこと。倍率は高いので、あまり期待せずチャンスが増えたくらいの気楽な気持ちで受けてくれたら良いなぁと思っていたが、普段担当ではない私がたまたま代替授業を頼まれたので自分の長所とか短所聞かれたら面接でどのように答えるつもりなのか尋ねると、、、

「僕の特技は目立たないことなので、気配を消して誰にも気付かれないように学生生活を送ることです!」と話していた。短所はありがちな答えだったので割愛するが、これを長所と本人が思っていて誰も咎めないのだろうか?

刺激し過ぎないように、だが、問題ありと理解できるようにと一般入試と推薦入試を分けて実施する意義を尋ねてみたら、内申さえ有れば受けられるのが推薦で内申足りない人でもチャレンジするのが一般入試との答えだった。

なので、受け入れる学校側は、どんな生徒を欲しいだろうね?特にわざわざ入試時期を早めた推薦入試で確保したい生徒って、存在感消せる生徒を欲しがるかなぁ?と聞いてみたら、中々他にはいないと思うから僕は特別だと思います!との事。



AIが進化して人間の仕事とは何か?AIとの共生を模索していく将来にロボットやAIでもこなせる仕事を望まれても必要とされるのだろうか?

公務員が決して悪い訳では無いが、安定や言われた事をやればノルマも無くストレス低い職種、職場と考えているなら残念ながら不要な人材だろう。

どんな職種職場でも必要な人材とは利益を上げてくれてチームを束ねてくれる将来幹部候補となるようなリーダー資質のある人材だろう。管理職に就きたくない人材であれば派遣や短期契約で十分である。長期保有したくなる人材とは管理職に据えたい人材なのではないだろうか?

或いは安い人件費据え置きで文句も言わず勤め上げてくれる職人肌の人材でも良いのかもしれない。

年齢が上がれば家族も増えたり親の介護やその他必要なお金は増えてくる。それに見合う仕事量や立場にならなければ給与は増えない。なので副業であったり共稼ぎをしたりするのだが、果たして家族を自身1人で養えなくて社会人として、その仕事のプロと言えるのだろうか?また入社早々副業を気にしたりしている新人に何を期待して仕事を教えようと思うのか?

経営者サイドの考えまで至らない層が多すぎて、公務員で安泰だけを望むのなら貧者の発送に他ならない。


資本主義下であれば競争はやむを得ない。勝者も敗者も存在し、努力が必ずしも報われるとは限らない現実の中で生きていかなければならないからこそ、組織でリーダーになり得る人材を常に欲しているのである。当然社風や業種、資格やその他適正もあるが、真面目さや謙虚さ意欲等は前提で有り求める資質以前のものである。


手に職と考え資格を最低限持っておこうとする看護師を目標にするのは非常に理解出来る。公務員も試験にパスしなければならないのも理解はしているが、何故公務員はよく叩かれているのか?お役所仕事と言われる所以は何なのか?よくよく考えて欲しい。

そろそろ甘やかすのでは無く現実を直視して教える事を覚悟しないと、安泰な職業なんて理想論は昭和の時代で終わっている事を身に沁みていないのだろうか?


また、推薦入試が楽だからと考え、更には大学付属ならどこでも良いからとテキトーに考えいざ大学進学のタイミングで系列の大学に進学したい学部が無かったり、付属だからとナメた学生生活を送り内部進学の基準が満たせなかったりする生徒も個別指導には駆け込んで来るが、先ずは親子共々自業自得と猛省して挽回に努めて欲しい。その気持ちも無いまま入塾されてもたぶん希望の進学先には到達難しい。


年度始めだからこそ、特に受験生には後悔しない1年を過ごして欲しい。特に中学生、高校入試は中学入試大学入試と比較すると最も楽な入試なのだから、ここで頑張れないなら余程の努力をしないと志望大学には届かない可能性が高まってしまう。悔いのないように!