セールスを成功させる4つの機能 (4)「ニーズ充足」 | 創造的,マーケティング,戦略、経営,コンサルティング

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セールスを成功させる4つの機能
(4)「ニーズ充足」 



ある時、ある実業家が巨額な保険契約をしました。

それを知った親しい保険の営業マンは憤慨して、なぜ、自分が勧める保険の契約をしてくれなかったか尋ねました。

すると、実業家は、一言、親しい保険の営業マンにこう言ったのです。

「だって、君は契約してくれと頼んでこなかったじゃないか。」

この話は、大変有名な話で、販売に携わるすべてのセールス・パーソンの教訓となっています。

セールス・パーソンが肝に銘じるべきことは、たいていの場合、見込み客は、本当は「イエス」と返事をしたがっているものだと知ることなのです。

特にセールス・パーソンが見込み客に対して印象がよく、ニーズ分析、ニーズ評価、ニーズ解決をきちんとやっていて、適度に親しみを持って接しているなら「イエス」と見込み客に返事をしてもらう可能性は高いのです。

なぜなら、「ノー」と言うことは、場合によっては人間関係を終わらせる可能性がありますから、見込み客は、本当は「ノー」と言いたくないのです。

勝算はセールス・パーソンの側にあるのですから、あなたも「注文をください」と、はっきりと言いましょう。

表現は印象良く、プロらしくする必要がありますが、とにかく頼むのです。

ある統計によれば、全商談の63%は、セールス・パーソンがはっきりと注文を要求しないため、商談が成功していないという報告があります。

何かを「手に入れる」ためには「お願い」しなければならないのです。

 これで、セールスを成功させる4つの機能の説明は終わりです。

セールスを成功させる4つの機能は、セールス・パーソンにとって非常に重要な4つの機能とプロセスになりますので、セールスを成功させる4つの機能(1)~(4)を箇条書きにして、以下にまとめておきます。


セールスを成功させる4つの機能のまとめ 


・セールスとは「顧客を説得すること」である。

・セールス・パーソンにとって最も重要な資質とは「誠実さ(首尾一貫性)」である。

・誠実(首尾一貫)に物を売る(仕事をする)ということは、同じ商品を同じ人々に売りながら同じ会社で長期的にキャリアを積み重ねることができる唯一の方法。そして、そのことが販売実績を安定させ、経済面での安心をもたらす。

・セールスを継続的に成功させるためには、  

 1 ニーズ分析 
 2 ニーズ評価 
 3 ニーズ解決 
 4 ニーズ充足

の4つに機能を分けて個々に順番に行うことがその秘訣。



セールスを成功させる4つの機能のポイント


ニーズ分析


見込み客は、彼ら自身が本当に欲しがっているものを正しく特定できていない可能性が大きい。そのため、見込み客は、 1 「必要なもの」 、2 「欲しいもの」 、この両方に反応する。

・「必要なもの」、「欲しいもの」を特定するため下図の流れに沿って欠落要因を調査する。



・購入に至らない「必要なもの」 は「欲しい」という欲求と「購入動機」が欠落している



・購入に至らない「欲しいもの」は「必要」という意識と「購入動機」が欠落している  





ニーズ評価


・人が自分の欲しいものを買う時は、お金を失う時に感じる感情(恐怖)よりも欲しいと思う感情が上回った時。



・ニーズ評価では、見込み客がこの「何か」と「何か」を比較して、見込み客の欲求度にあわせて交渉すべき製品コンセプトの優先順位をつけていきます。 



ニーズ解決


ニーズ解決では、ニーズ評価で優先順位1にマッピングされたものに対して、「我が社はこのようなソリューション(解決策)を提供します」と提案する。


一つの商品やサービスを提案するのではなく、ソリューション(解決策)を提案するのがポイント。  なぜなら、私たちは誰一人として商品やサービスを買うのではないため。


私たちが買うものは、商品やサービスが私たちにしてくれること、つまり、「商品やサービスが私たちに提供するソリューション(解決策)」を買うため、販売すべきものは、たった一つの商品やサービスだけではないことが多い。


ニーズ充足 


セールス・パーソンが肝に銘じるべきことは、見込み客は、本当は「イエス」と返事をしたがっている。「ノー」と言うことは場合によっては人間関係を終わらせる可能性があり、見込み客は、本当は「ノー」と言いたくない。

 
「注文をください」と頼む。「手に入れる」ためには「お願い」しなければならない。    



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