「大胆な起用とは」FGO vol.86 | DLIVE LOG

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Football goes on vol.86

「大胆な起用とは」


フットピーポーよ!2週間ぶりです!先週は新しいサカつくが発売された影響もあって、ちょっと更新をこじらせてしまいました(笑)いやあ今作やりこみ要素ハンパないすね。まずいっすよアレ!


さ、そんな事は忘れて今回はセルビア戦、ベラルーシ戦を終えた感想です。2連敗。まあ結果なんてどうだっていいんです。テストマッチですから。問題は“中身”です。テストマッチゆえのその“テスト”内容はいったいどうだったのか、という事です。


ザックはこの2戦のスターティングメンバーをまったく同じメンバーで始めました。


予選を突破し、プレW杯であるコンフェデを戦い、現在は来年のW杯に向けてチーム力を向上させようという時期です。その流れの中でのテストマッチでまたしてもザックは、予選とコンフェデを戦ったメンバーの経験と連携をより高める、という事を狙ったわけです。


それはそれで1つの価値観なので否定はしません。ただ問題なのはそれがいい方向に向かっていないという事です。


いつものメンバーで、いつものサッカーをして、淡々と負けた。この2戦の感想はそうなります。ベラルーシ戦では3-4-3を少し試みましたが、やはり“いつもどうり”機能しません。


個人的にですが、僕はもうザックの3-4-3には期待していません。ザックには複雑で高度な3-4-3を選手の個人能力に頼らず、理論で機能させる、ペップやビエルサやマッツァーリのような能力は無いと思います。ほとんどの時間帯が実質5-4-1と化してしまうザックの3-4-3はまったく意味が無いです。もっとも3-4-3というフォーメーションの狙っている長所からかけ離れて、短所ばかりが出てしまうのがザックの3-4-3だと思ってます。


大胆な選手起用とはなんでしょうか?スターティングメンバーを見た時に「えっ?」ってちょっと驚くような。これはもう監督の「選手のポテンシャルを見抜く目」と「思い描く理想のサッカー像」があるかどうか、だと思います。


例えばペップです。バイエルンは4-「1」-4-1のフォーメーションを採用していますが、現在その中盤の「1」の部分、アンカーを務めているのが、なんとサイドバックが本職のラームです。ほんと最初それを知った時は「えっ?」ってちょっと、いや、だいぶ驚きました。「ラームがアンカー?」って。。。


しかし、この「アンカー・ラーム」がまた悪くないんです。カバーリングと危機察知能力に優れ、さらに目の前に広がる2列目、リベリ、ロッベン、ミュラー、クロースへ状況に合わせてシンプルにパスを散らす。ペップには練習段階でまだ誰も見えていなかったこの「アンカー・ラーム」の姿が見えていた、という事になります。


しかしただその姿が見えていたからといって、うまく行くとは限りません。なぜならその姿が見えていない本人に、「お前ならできる」と説明し、そのまだ見えていない自分のイメージを見せてあげないといけないからです。


「思い描く理想のサッカー像」があるかどうかが関係してきます。「俺のサッカーのアンカーはこういう風にプレーすればいんだ」確固たるサッカー像があればあるほど、あれもこれも求めず、「こうすればオーケー」とシンプルに自分のタスクを伝える事ができます。


世界では頻繁にこういった「大胆な選手起用」が起こっています。ケガによる代役。突然抜擢される10代の選手。輝きを取り戻すもう終わったと思われていたベテラン。僕はその起用が大胆であればあるほど、「この監督はよほど自分の見る目と描くサッカー像に自信があるんだな」と思ってしまいます。


もちろん大胆な選手起用の全てがうまく行くわけではありません。しかしそこには「現状を変える」という強い意志を感じます。「勝ったメンバーはいじるな」という格言がありますが、それは裏を返せば「負けたメンバーはいじれ」。


コンフェデ以降、世界の中堅クラス以上にまったく歯が立たない試合が続いています。アジアでは王者でも、世界では弱者。そこの切り替えがザックのチームはできていません。同じメンバーが同じポジションで、いきなりサッカーを変えろと求められても難しい。この時期こそポジションをいじったり、メンバーを代えたり、いろいろな事を試さなければ、というより試せる時期。可能性を追う時期なんです。


ベストメンバーで自分たちのサッカーをするだけ、というのは「強者」のサッカーです。普通にやったら敵わない弱者でも、知恵を絞って、狙いをもって、運に恵まれれば勝ててしまうのがサッカーの面白いところ。世界ではまだまだ弱者の日本にとって、ザックがいま目指している方向性ははたして適切なのか?


しいつこいようですが、年内ならまだギリギリ監督交代も間に合うと思います。残り半年。それが僕の中で監督交代のタイムリミットです。コンフェデ以降の強化手腕に疑問を感じて、サッカー協会が密かに後任探しを水面下で行っていることを祈っています。