フットピーポーよ!終わってみれば、ブラジル人の、ブラジル人による、ブラジル人の為の大会でした。コンフェデレーションカップファイナル、まさかの3-0でブラジルが3連覇を決めました!
今回はリオのパブリックビューイングで見守った、コンフェデレーションファイナルを振り返ってみたいと思います。

パブリックビューは完全にお祭りモードで、ずーっと試合開始までサンバダンスショーや、ライブをやって決戦を盛り上げていました。


しかし、楽しみにしていたイタリア×ウルグアイをなんと放送せず!後で知ったんですけど、なんか壮絶な3位決定戦だったみたいすね。ブッフォン兄貴が神セーブ連発だとか。ああ、観たかった!
そんなこんなでお祭り気分を楽しんでいたら、あっという間に時刻は19時。いよいよメインスクリーンが試合会場に切り替わり、ファイナルの観戦が始まりました。
ブラジルは今大会で一貫して採用してきた4-3-3、対するスペインも同じく4-3-3。毎試合代わるスペインのウイングはこの日は左にマタ、右にペドロでした。
前回のFGOで「ポイントはサイドの攻防、特にブラジルの左サイド」と書きましたが、やはりこの試合、事が動き出したのはサイドからでした。
その中でも大きかったのが、前半2分という早い時間に出た、ブラジルの先制点だったと思います。
マルセロからのサイドチェンジを受けたフッキが、ファーに向けてシンプルにクロス。大きく左右に振られたスペインの守備陣は、中で構えるネイマールとフレッジに充分なプレッシャーをかけられず。最後はフレッジの泥臭い押し込みで先制しました。
こういった重い試合での先制点はデカいです。以後、スペインは前に出ざるをえず。ブラジルの鋭いカウンターにさらされる展開になりました。
ブラジルのストロングポイント左サイドに配置されたペドロはがんばっていたと思います。献身的な守備でなんとかネイマールとマルセロの分断をはかっていました。しかも前半には決定的なシュートも放ってます。
もし、あそこでダビド・ルイスのスーパーカバーリング(オウン寸前の超技巧的スライディング!)が飛び出さず、同点にされていたらこの試合はこんなワンサイドではなかったはず。
ただペドロはマルセロとネイマールの分断には成功しましたが、そのネイマールをアルベロアが止められない。
ネイマールはこの大会で、左サイドのプレーをものにしましたね。左でもらい、中央のオスカールに預けてスペースに走り込み、リターンパスをニアの天井に左足で打ち抜いた2点目、完璧でした。
おそらくバルサでもメッシがいる以上、同じく左ウイングで起用されるネイマール。このプレーができるならバルサでも期待できそうです。
最終的には3点とったブラジルですが、僕が目を見張ったのはむしろ守備でした。
あのブラジルがヨーロッパスタイルのプレッシングチームになっていました。フレッジ、ネイマール、フッキは献身的にフォアチェックを行い、それにより限定されたパスコースをパウリーニョ、ルイス・グスタホが厳しく詰めてかっさらう。高い位置で奪ったボールは、無駄な横パスをせず、シンプルに空いているサイドに展開してフィニッシュにつなげる。しかも相手はあのスペイン。世界で一番のパス回しをする国に、サッカーをさせませんでした。
たしかに今大会のセレソンは、ドイツや南アのスーパースター集団のような華やかさはありません。しかし、チームとして見たとき、イヤなのは今大会のセレソンでしょう。
各ポジションに代表クラスが2~3人はゴロゴロ存在するブラジルという国では、誰が監督をやっても必ずメンバー選び、起用に異論が出ます。そこで最大公約数的なセレクトをするのか、はたまた反対を押し切っても自分のサッカーに適したメンバーを選ぶのか。
後者を勇気をもって実行しているのがフェリポンのセレソンです。フェリポンは名前ではなく、プレーでメンバーを選んでいます。カカもロビーニョもガンソもいない代わりに、自分の描くサッカーに必要な駒をセレソンに呼んだわけです。
そしてそのフェリポンが目指すセレソンの姿というのが、このファイナルでの姿だと思います。ブラジルの今大会の得点のほとんどは速攻。プレッシングショートカウンターをメインに据えた、堅守速攻スタイルがおそらくフェリポンが描くセレソンなのでは。
あのブラジルにもついに、現在のヨーロッパサッカーのトレンドである組織化の波が押し寄せているわけです。
南米予選という真剣勝負での強化が行えないセレソンにとって、今大会の意義は大きかったはず。優勝と言う結果も出した。内容も良かった。もうブラジル国内でフェリポンに異を唱える人はいません。フェリポンは真剣勝負でのチーム強化と共に、より自らのサッカーを加速させる権利も手に入れました。
後は1年後の本大会に向けて、チームの骨格は変えずに、新戦力をどれだけ組み込んでチーム力を上げられるか。今大会で頭角を現したパウリーニョ的な選手を組み込めるか。
このセレソンは、もちろん組み合わせにもよりますが、来年のW杯でかなりの所まで行くと思います。安定した強さを発揮できるだけではなく、モダンフットボールが指向する方向に沿ったチームだからです。
「セレソンは地味で前評判が低い時ほど結果を出す」これまでそう言われてきましたが、その種明かしとはこういう事なのではないでしょうか。
「個の能力よりも、組織力を重視したセレソンは結果を出す」
まさにドンピシャなフェリポンのセレソン。それを目の当たりにしたファイナルでした!
↓「セレソンがゴールを決めるたびに大騒ぎ!空からビールの雨が降って来ました(笑)」
