中尾城


                  【築城年】不明 【築城者】中尾氏? 【遺構】土塁

                  【形態】平城 【別称】なし



【歴史】

下毛郡の国人衆の1人、中尾氏の居城。

中尾氏は上毛郡の有力国人衆で、黒田氏に対して頑強に抵抗した宇都宮氏の一族と云われており、1587年(天正15年)に勃発した豊前国衆一揆では、中尾氏も黒田氏に抗して挙兵します。


しかし、結局は黒田軍に攻められて敗北。中尾氏は滅ぼされ、城も廃城となりました。


【構造】

中尾城は、前回紹介した犬丸城があった犬丸集落から国道213号線を南に隔てた中尾屋敷集落に築かれた平城です。


現在では宅地開発が進んでいるため、詳しい縄張りはよくわかりませんが、城跡自体は南北に細長い微高地となっており、特に南側ではかなりの高低差が見られました。


集落の西端に城跡を示す石碑が建つ小公園があり、その背後には唯一の遺構とも云うべき土塁が残っています。



【感想】

前回紹介した犬丸城から南に歩いて20分程で到着する城です。


西端の土塁以外特に目立った遺構がありませんでしたが、現在でもかつての城主の中尾氏の子孫が集落内に何軒か住まわれています。


実は、中尾城を訪れて土塁の写真を撮っていると、その中尾氏の子孫だという方に声をかけられ色々と話を聴く事が出来ました。

その方曰く、中尾氏に関する古文書を集落全体で所有していて今でも持ち回りで子孫の方が管理しているとか…


なかなか興味深い話でしたが、中津市の教育委員会辺りは把握されてるんでしょうか…?

機会があればぜひ拝見したいものですが。


【住所】

大分県中津市犬丸字中尾屋敷


【交通アクセス】

国道213号線を中津から宇佐方面に向かい、犬丸工業団地交差点を右折。

道なりに進むと中尾屋敷集落に入ります。



←中尾城西端に残る土塁


  集落内を通る道路沿いに残っています。

  目立つ遺構としてはここだけです。










【訪城年月】2014年10月