金沢城①の続きです。


主に二之丸・本丸の遺構の紹介になります。


まず二之丸です。



←二之丸菱櫓


 二之丸の東側に位置する三階建ての櫓です。

 平面が正方形ではなく、菱形になっているのが

 特徴的です。


 平面が菱形なのは広い範囲を見渡せるようにするた 

 めとの説あり。







←菱櫓内部


 平面が菱形となっているため、当然階段もこんな

 形に・・・


 非常に上り下りがしにくかったです。(笑)









二之丸は江戸時代を通じて二之丸御殿が置かれ、藩政の中心地として重要な役割を果たしましたが、今では御殿は現存しておらず空き地となっています。

次に二之丸から本丸へ向かいます。



←本丸付段三十間長屋


 二之丸から本丸へ上がる途中に本丸に付属する

 本丸付段という郭を通りますが、そこに現存する

 総二階の長屋。


 鉛瓦に海鼠壁というスタイルは金沢城の櫓建築に

 共通するものでした。






←本丸鉄御門


  本丸付段から本丸への入り口です。


  江戸時代中期に積み替えられているため、石材

  の加工レベルはかなり高いです。









←本丸跡



 戦後、金沢大学の植物園として利用されていた事

 もあり、鬱蒼とした森のようになっています。


 往時は御三階櫓等が存在していましたが、現在では

 それら遺構を見る事は出来ません。








←鶴之丸倉庫

 本丸北側に位置する大型倉庫。

かつては明治時代に陸軍が築いたと云われていまし

 たが、近年の調査により幕末に築かれた事が判明し

 ました。

城郭に残る土蔵建築としてはかなり貴重なものです。





←本丸東面石垣

  

  金沢城内でもかなり古い時期に築かれた石垣。


  野面積みが特徴的です。








←数奇屋丸石垣


 数奇屋丸は二之丸の背後に位置する郭です。


 江戸時代中期に大規模な改修がなされたため、上の

 本丸東面の石垣と比較すると江戸時代を通じて積み

 方の技術がどれだけ進歩したかがわかります。

この積み方を切石積みといいます。






以上、ざっとですが金沢城の二之丸・本丸の紹介でした。

次回は城外へ移築された建物や総構の堀、金谷出丸の紹介になります!