あの日から1ヶ月が経っていました。

その間にメールやメッセージをくださった皆さん まだお返事できてないのですが、
バロンと一緒に大切に読ませていただきました。

ありがとうございました。



だっくんが突然妖精さんになってから、
ショックで なぜだか バロンのこと見るのも触るのも 嫌になった時期があって、
自分の意思とは関係なく体が拒否して、自己嫌悪に苦しんだこともありました。

でも、そんな私に 『ほれ、オラのこと なでろっぺ!』『おらだって、悲しいのは同じだっぺ』って、ずっと笑いかけてくれたバロン。
人間なら『もう、こんな人知らない!』って嫌われても仕方ないのにね。

バロンのやさしさのおかげで
いつの間にか、また なでたり触ったり できるようになっていました。

だっくんの優しさは 隣でくっついてくれて、お母ちゃんお母ちゃんって やってくれるけど、
バロンの優しさは いつもどーり接してくれる でも遠くからチラチラ気にかけてくれる ところにありました。

もともと すごく気をつかう子だもんね。

でも、そうかと思えば 頑固だったり、すっとこどっこいだったり、そんなところが 可愛くて、癒しでした。




だっくん代理を任された この四年間は
お母ちゃんの子守りを ほんとによくがんばってました。
リーダータイプではないバロンにとって、
どれだけ荷が重かったことか。

ごめんね、頼りない母ちゃんで。




愛妻の丘にて。



311のあの日、家族をなくして、
悲しくて辛い想いをしたバロン。

お母ちゃんは、今 あの日のバロンと
同じきもちです。

バロンは こんなに寂しい想いをしていたんだよね。


大切なひとを うしなう恐さ。

震災がなければ バロンと出会うことはなかったけど、
震災がなければ バロンは今もしあわせに暮らしてたよね。

やっぱりバロンには 海が似合う。

お母ちゃんから解放されて
自由に 海に帰っていったのだから
お母ちゃんは悲しんでちゃいけないのに、
どうしても 寂しいよ。




食欲不振で
このまえペットロスの薬とやらを処方されて
のんでみたんだけどね、

これまた 辛い薬だったよ。

悲しくなくなって楽になる薬 ときいたのだけど、
のんでみたら、たしかに 悲しみがなくなったの。涙も止まったよ。

でもね、それまで ずっと 悲しみとともに生活してたものだから
悲しみが消えたことがパニックになって、
故障したみたいにバチバチってなって、
頭痛と めまいと嘔吐で、余計悪化したの。

でね、薬やめたら、治ったよ。

お母ちゃんは 悲しみと一緒に生活しないと不安になるみたい。

慣れないことは しないほうがいいね と学習したよ。
お母ちゃんて、めんどくさい人だよね。困るね。