それは誘拐犯と被害少女なのか

(あらすじ冒頭)

 親戚の家に引き取られた更紗。そこは実の親と暮らしていた頃とは違い自由のない息苦しい世界だった。学校帰りに友達と遊んでいた公園で、いつも見かける青年、文(ふみ)と出会った。雨の日、傘を持っていなかった更紗に文が声をかけたのがきっかけになった。そのまま文の家に行き居心地の良さからいついてしまった更紗。二人で一時の居心地の良い時間を過ごしていた。

 しかし外の世界では”誘拐”として動き出していた。油断してしまった更紗と文が外出をした為、通行人に気づかれ通報されてしまう。文は逮捕されてしまった。二人の時間は終わった。

 そして15年後、別々の道を歩んでいた二人が再び交錯する。

 

悲しみ、怒り、憤りに支配される

 読み進めると、更紗の悲しみや怒り、憤りの感情に支配されるような感覚に陥ります。それほど感情移入してしまう作品でした。伯母夫婦での息苦しさと強い悲しみと憤り。そしてそこから開放される文との時間。さらに15年後の彼氏、亮君の存在。読者の私の感情も激しく振り回されました。

 

言語化できない関係に感情を揺さぶられる

 お互いを求めあうが恋愛感情とも違う、不思議だけれど何よりも強い絆の更紗と文。外からのレッテルは「誘拐犯」と「被害少女」だが真実は違う。この言葉にできない二人だけの関係は心を温かく癒やしてくれました。悲しみや怒りから最後には温かい癒やしの感情を呼び起こしてくれる本作は私の心をずっと振り回しました。

 

メモ 第17回本屋大賞受賞作

   2022年映画化 出演 広瀬すず 松坂桃李

 

オススメの方

1.世界に没入できる小説をお探しの方。

2.感情を揺さぶられたい方。

3.孤独を感じている方。

 

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