正直、半信半疑で、ぼんやり読み始めましたが。しっかり心を奪われました。
羽田圭介さんの作品を読むのは初めてです。
正直、バス旅に出てくるお兄さん、ワイドショーで手作りTシャツ着てくる変わった人、位の印象でした。
本作は、ネットでいろいろプロモーションされていたので何となくネット購入して読んでみたら・・・びっくり!さすが芥川賞作家!
すっかり作品に引き込まれました。自分がアラフォーだからか、主人公にどっぷり感情移入しました。
ハードボイルド的要素の流れの中で現れる主題。
ポルシェ太郎のタイトル通り主人公とポルシェの話で、スリリングなハードボイルド的要素もあります。
はたして太郎はポルシェに何を乗せるのか!夢か、希望か、美女か、それとも・・・。といった要素です。
しかしこの作品で自分が強く印象に残っているのはポルシェ、インスタ、SNS。スマートフォンの罅(ひび)・
自分の知ってもらいたいものと、他人の知りたいものズレ。価値観のズレ。
共感できる部分が多く、自分のことも省みるきっかけになりました。
アラフォー、アラフィフ。その上のバブル世代に心当たりがあるかも。
背伸びした経験のある方。あの時の感じを思いだます。少しお金を持って調子に乗って背伸びして、上手くいかなかった経験のある方は「分かる分かる」となると思います。
主人公、太郎にかけられた言葉、「分不相応の欲望に目がくらむ凡人」(p.213)という表現が胸に刺さりました。
全体的に読みやすく、物語の設定に近い今読んだほうが良いと思います。
全体的には読みやすく、人によっては一気に読んでしまうかもしれません。SNSやスマートフォンが出てくるので、来年再来年で技術がどんどん進む前に読んだほうがイメージしやすいと思います。
肉付けの「若い女性の苦しい実情」も面白かったです。
女優の卵、グラビアアイドルや、若い文化人の講演料の描写など、「搾取」と言っていいような状況の描写。全文のうち割かれている割合は少ないのですが、面白かったし、胸が痛い感じがしました。
結論。面白いから読んでみてください!
オススメの方
・ポルシェか高級時計を買おうと考えているアラサー
・東京で表舞台で活躍したいインスタ好きの女子
・アラフォー、アラフィフで昔外車に乗って、夜は飲み歩いていた人
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