「モノの教え方が上手い」とか、「説明が下手だ」という表現をよく耳にしますが、これらの言葉から分かるように、一般的に“教える側”の能力が重要であると考えられています。


しかし、“教わる側”にも責任は同等にあるべきだと私は思います。



今回はそう思うキッカケとなったエピソードを1つ。




以前、職場になかなかのポテンシャルを持ったゴールデンルーキーが現れたのですが、“物覚えの悪さ”いや“物忘れの良さ”という特技を遺憾なく発揮して、「教えたその日に忘れる」なんて朝飯前の活躍を披露してくれてました。


さすがに周囲のスタッフから“メモをとれ”と散々言われ、事ある毎に自前のノートに書き綴る日々を送るルーキー。



しかし、悪い意味で“ブレない才能”の影響か、一向に成果は上がらず、みんなに怒られる日々が続いていました。




そんなある日、お釣りでお札を渡す時に枚数の確認もせず、向きも揃えないという「♪小さいコトは気にしない~」“ワカチコ”気取りだったので、サラッと注意を促しました。



すると、いつも通り、ノートにメモを取り始めるMr.ワカチコ。


こちらとしては、ノートに書くほどの内容を伝えた覚えは無いので

「何をそんなに熱心に書いているのか??」

と“ワカチコ・虎の巻”を覗いて見ると、そこには…





文字など何もなく、ただお札の絵が描かれていました。





最近、さっぱりご無沙汰の“ねづっち”であれば

『波打ち際に書いた文字』

と掛けてもらえるくらいの記憶力を誇る彼が、後から“その絵なのか象形文字なのか定かでは無いモノ”を見て、思い出すとは到底思えず



『コレだと分からないんじゃない??』



と、善意で伝えると、不機嫌そうなワカチコくん。



とりあえず、

「やりたいようにやらせてみるか」

と思い、その場を離れ“放し飼い”状態に。




しばらくすると、片隅で集中してノートに何かを書いてるワカチコ。




ソーッと、後ろからバレないように覗いて見ると…





自分の財布から千円札を出し、野口氏まで載っている“リアルなお札”が描かれていました。





『そこにそんなリアリティーは必要ないんじゃない??』





と、喉元まで出かかってグッと呑み込みました。




どうやら、さっき言ったセリフをワカチコくんは“絵のクオリティー”のコトだと思った様子。




こんな風に

「こちらの意図とは全く違う捉え方をされるコトもあるんだな」

と思うと同時に、

「“教わり下手”っているんだなぁ」

とも思ったある日の午後でした。