ウリボンマル考察 | park42

ウリボンマル考察

言語というものは、非常に面白い!!

最近よく耳にする「ウリボンマル」

「ウリマル(私達の言葉すなわち朝鮮語)」+「イルボンマル(日本語)」=「ウリボンマル」

「在日語」といえばわかりやすいかもしれません。

朝鮮学校出身者の中ではこの「ウリボンマル」が日常的に使用されます。

もっともポピュラーなのが、言葉の頭に「マン」をつける言葉。

マンだる(めちゃだるい)、マンしぶ(めちゃしぶい)、マンがわ(めちゃかわいい)…などなど

この「マン」という言葉、私達の中でも「満」だと思っている人は少なくありません。

語源は「マンタン」という朝鮮語から来ています。意味は、「やたらめったら」。

実際は、「すごく」「とても」という意味で使用されています。

日本でよく使用される、「めっちゃ」「バリ」などに当てはまる言葉です。

「マン」は、非常に使いやすい言葉ではありますが、場合によってはしっくりこない場合もあります。

例えば、むちゃ近い=「マンちか」は多用されますが、むちゃ遠い=「マンとお」はあまり使用されません。

上でもありましたが、めっちゃ可愛いは「マンかわ」ではなく「マンがわ」。

誰が決めたわけでもないんですが、自然にそのようになりました。


続いて、同じ意味で使用される「パル」「ポル」「モル」

※実際はあまり使用されていませんが( ̄_ ̄ i)

この言葉達はどこから来たのか?

おそらくですが↓

お爺さん,お婆さんの事を「ハルベ」「ハンメ」と呼んでいました。

実際「ハルベ」「ハンメ」は、方言であり、「じっちゃん」「ばっちゃん」に近い言葉といえます。

昔は、日本でも、悪ガキたちは、近所のうるさい爺さんのことを「くそじじい」とか言っていたと思います。

それに近いウリボンマルが「ハルジ~」です。

その「ハルジ~」が進化して「パルジ~」になりさらに「ポルジ~」になり「モルジ~」になったと…勝手に思っています。

話はそれますが、昔電車の中で悪口を言う時は、「ウリボンマル」をよく使っていました。

例えば

「アペ パルジ~ 鼻毛 ポッパル」

何を言っているかほぼわかちゃいますよね( ̄ー ̄;
※前のじじい鼻毛爆発


※下記、Y氏からコメントもらったんで早速追加ww
すし屋カウンターでの後輩の一言
「ヨギすし屋のしゃりポルゴツまずいイジヨ」



続いて「ゴル」!!

ゴルは「ごつい」という意味です。

893の事を「ヤゴル」と言っていました。

そこから「ゴル」という言葉が使われ始めたと聞いた事もありますが、定かではありません。

少しわかってきましたが、「ウリボンマル」には「R」を付けるケースが多く見受けられます。

「R」を付けるとウリマルっぽいという事です。

これは「ウリマル100%運動」の産物とも言えます。
※すべてではなく一部

朝鮮学校では、学校内では朝鮮語を使おうという運動を行います。

※学校の外にでると朝鮮語と触れる機会がないので学校内では、出来る限り朝鮮語を使おうと始まった運動です。

でも実際は、日本語の方が得意なので、朝鮮語がスムーズに出ない場合があります。

そんなときに「R」をつけてごまかすんです。

例えば「だるい」といえば完全に日本語です。

で「ダルハダ」(ハダは、~だ。~である。)

それって完全に日本語だろ~!!

じゃ~「ダル(ダr)」にしよう。

といった具合です。

ちなみに、「ゴルブル」という言葉がありますが、「ごつぶっている」という意味ですww

ここで一つ小話を。

僕の大学の同級生L・Yは、いつもごつぶっていました。

L・Yは、何かする度に、「でた!ゴルブルww」と言われていました。

彼は、大学卒業後地域の青年活動に従事しました。

数年後、L・Yが地域の青年を集め新しい運動ソジョ(クラブ)を立ち上げたという話が、同級生の間で話題になりました。

「L・Yが新しいソジョ作ったらしいよ!!」

「へ~なんのソジョ?」

ゴルフソジョだって!!」

「え?お前それゴルブルソジョの間違いだろ~ww」

…いったいゴルブルソジョってなんだよ…( ̄Д ̄;;




僕にとって衝撃的だった言葉といえばやはり

「スルモレス」!!

「スルモ」とは、使い道という意味。

「レス」は、コードレス,ワイヤレスの「less」

すなわち、「スルモレス」は「使えない」という意味。

スルモレスは、「ウリボンマル」ではなく

そう…「ウリッシュ」なんです( ̄□ ̄;)!!



言葉というのは、本当に面白いですね。

大昔に言葉がどのように出来たのか?

特定の集団の中で言語が生まれ発展した事が、朝鮮学校という舞台をみてもよくわかります。

言語そのものが物の見方考え方であるとも言われるほど、言語にはいろんな秘密が隠されているんだと思います。

今後も注視していきたいと思っています。


…最後に

僕の大学の先輩にあだ名が「金策」という人がいました。

朝鮮の歴史人物「金策(キムチェッ)同志」にその風貌がよく似ていることからそのあだ名が付けられました。

ただし、呼び方は「キムチェッ」ではなく…

キムサク」

もしくは

「キムラサクヤ」

…∑ヾ( ̄0 ̄;ノ