この時の俺は想像もつかなかった。
マークが、あんな事になるなんて……。
スタッフ「須嵜亮役の中本悠太さんです!」
ユウタ「中本悠太です!宜しくお願いします!」
パチパチパチパチ!(拍手)
周りを見ると沢山の演者さんが居た。
うわ~~~~緊張する~~~~。
監督「ではユウタさん、まず教室に乗り込むところから、やりますね!」
ユウタ「はい!」
ホテルで流れは練習したから大丈夫だとは思うけど…。
監督「一通り流れをいうと…まず教室に入ってきます……ここで1発殴ってから今度は背後から来るので殴る!……その後は前を向いてカメラの前で蹴る!…ここまで、やってみようか!」
ユウタ「はい!」
殴られ役「宜しくお願いします!」
監督「いくよ~?よ~~~~い!…アクション!」
俺は言われた通りに、やってみた。
…が蹴りのタイミングが合わなかった。
監督「……カット!惜しいね!ちょっと早かったね!」
ユウタ「すいません!」
監督「でも、さすがだよ!キレが良いね!」
ユウタ「ほんとですか?嬉しいです…」
監督「じゃあ、もう一度やってみようか!」
ユウタ「はい!」
監督が手取り足取り教えてくれ撮影は何とか進んでいった。
ユウタ「はぁ…はぁ…」
普段していない動きだから結構ハード。
監督「じゃあ、この辺で休憩にしようか!教室で暫く休んでて良いよ!」
ユウタ「分かりました」
俺は適当に席に座った。
うわ~~~~…イリチルの現場と全然違う!
知らない人ばっかだし…どうしよう…。
てか何か重い空気だな……。
あれか?皆、初めましてだから?
……スマホ見ようかな。
ホーム画面を見るとメールが入っていた。
マークからだった。