中高年向け品揃え拡大(エドウイン) | Denim&Jeans NEWS 【デニム・ジーンズ 最新ニュース】

中高年向け品揃え拡大(エドウイン)


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中高年向け品揃え拡大(エドウイン)


ビンテージ河口など若者の流行が幅をきかせるジーンズで、あえて中高年向けの商品を開発したのがエドウインだ。
太っている人でも足のシルエットが美しく目、しかも裏地がついているので暖かい。国内最大の専業ブランドとして、あらゆる年齢層のニーズにこたえようとしている。


「世の中の流れと対極のことをやれ」
常見修二社長の指示を受けてプロジェクトが動き始めたのは、二年前のことだ。当時、生地の表面をこすったり、破いたりしたジーンズが、百貨店などで1万-2万という高値で売られていた。メーカーにとっては追い風だったが、常見社長の危機感は強かった。


「これから少子化で若者人口は減っていく。中高年にジーンズをはいてもらうにはどうしたらいいのか」
常見社長が着目したのは股下の長さだった。通例、ジーンズはウエストから慎重を想定し、、腰から桃、ひざ、すそにいたるシルエットをデザインしてある。あらかじめ股下を長めに造って置き顧客に合わせてカットする仕組みだ。しかし身長の割りに太っている中高年の場合、本来ひざに当たる部分がひざより下にずれてしまうため、シルエットが崩れ易い。
もう一つ常見社長がこだわったのはジーンズの履き心地だ。「家でくつろぐ中高年の男性にジャージーではなくジーンズをはいてもらうには、ジーンズ特有の方さ、重さを無くさなければならない」


しかし、社内の反応は鈍かった、身長別とウエスト別に股下の長さを換えると商品の種類が格段に増えて非効率になる。しかも流行に併せて新しいデザインの商品を投入する今の流れには逆行しており、取引先である百貨店や専門店にとっても売りにくい。
最後は常見社長が押し切った。昨年九月に「プレミアジーンズ」として売り出した商品は身長で三段階、ウエストで九段階、合計二十七種類ある。形は普通のストレートだが、誰がはいてもシルエットがきれいに出るという、動き安いように伸縮性のある記事を使用し、裏には起毛素材を縫い合わせた。


滑り出しは順調。男性だけでなく女性の購入も多く、当初は懐疑的だった専門店などからも取引の申し出が相次いでいるという。今年の春夏には、ウエストを十七段階に広げた新製品を販売する予定だ。
「今までやってきた中にはよいことも悪いこともある。悪い事は自己否定しなければならない」
1987年から社長を務める常見社長は自戒を込めて語る。知らず知らずのうちに社員の頭には、ジーンズとは若者がはくものだという固定概念が染み付いている。「プレミアジーンズ」はそれを根底から覆した。
常見社長は「エドウイン」というブランドを自動車にたとえる。前輪は流行を追った若者向け商品、後輪は中高年を書くとする一般向け商品だ。「後輪があるから自動車は動く。前輪だけでは続かない」
通常のアパレルブランドは流行に合わせてジーンズに参入・撤退すればよい。それに対して専業のエドウインはジーンズをやめるわけにはいかない。「プレミアジーンズ」は、少子化時代にもブランドが存続するための試金石だ。


日本経済新聞 ブランド深化論 より