14時間も眠っていたひどい土曜日が過ぎて、目覚めた日曜日の朝にどうしてあんなに私は眠っていたんだろうか、疲れていたのかな、とか思い返したりしてみたけど仕事は概ねいつも通りだったし、飲みに行ったりもしたけどそんなに深酒した覚えもないしよくわからないまま何故だかぐったりとしてしまっていて貴重な土曜日が失われてしまった。
私はどちらかというと効率よく物事を行う・行いたいほうなので割と狙い通りに色々なことを済ませられるように日々を過ごしているんだけど、いつか女性の誰か一人から「女性は複数の物事をいっぺんに行える脳の造りになっているけど、男性はひとつの物事しかできない脳の造りになっている」と教えてもらったことがあるけど、あれはきっと嘘だと思う。
正確には性別うんぬんよりも、それらは「人による」と思っている。
土曜日は何時くらいに起きて洗濯機を回しながらお湯を沸かして朝コーヒーを淹れて飲みながら何時くらいに何処何所に出かけて、、と大体の予定を週末に近づくにつれて仕事中にぼんやりと考えたり計画したりするんだけど、それらの予定は様々な要因によって予定通りに行かなかったり願いが叶わなかったりすることが多々あって、それ自体はよくあることなので別にいいんだけど昨日の土曜日のような無性に眠気に襲われて計画していたことが何もできなかった一日は久しぶりだったから自分で自分の身体の状態にびっくりとしてしまった。
おそらく季節の変わり目に急に気温が下がり寝冷えしてしまったことも関係しているのかな、と思いながら昨日は何をするでもなく終わってしまい、今朝は天気もそこそこよく晴れており湿度は高めだけど暑すぎず心地のいい朝だった。
細胞レベルで引きこもることができない私にとっては休みの日を丸二日家でじっとしていることが困難だったので朝から外に出ることばかり考えていて、外に出るのが好きということは住む家に対して別にそこまでこだわらなくていいんだなと新たな発見があった日曜日だ。
そろそろ部屋の更新の時期なので色々と考えようと思う。
そういえばサウナ仲間でありロードバイク仲間でもあるジローさんに教えていただいたとても良いという銭湯にそのうち行きたいと思っていたことを思い出して、そのうち行く=絶対行かないという方程式が往々にして成り立ってしまうので今日は絶対に行くぞ!と自らを奮い立たせて磨いた愛機を片手に部屋を飛び出した午後。
夏の空の名残のある秋の空だ。初秋というやつだな。
季節の変わり目はいつだって人の気を狂わすらしい。知らんけど。
狂った季節の中で狂っている人々はいたって正常なのだろう。これはどこかで聞いたことのある台詞だ。
私は私が思っているよりずっと基礎体力が落ちているようで、自分のことは自分が一番知っているようでいてじつは自分が自分のことを一番知らないんだなぁ(みつお)って気分で漕ぎ出して間もなくいい雰囲気のコーヒー屋さんがあったからといって休憩を挟んでしまうこの体たらくだ。
急に無理をすることはよくないのでこれは正しい、ジャスティス、と種田山頭火とサンシャイン池崎も言っているので入店。
こんな大御所2人から言われたらそれは休憩を入れるしかないでしょう。
これで休憩しない奴いる?いねぇよなぁ!?(元ネタは知らない)
東久留米駅からほど近い素敵な喫茶店だ。
メニューを頂くも、入り口にある「8時間水出ししたこだわりの水出しコーヒー!1日4杯限定!」に惹かれて店員さんに尋ねるとまだあるぽいので注文。
今日はツイてるな。
恐ろしく香り高い水出しコーヒー、氷が入っていないところにこだわりを感じる。
自宅を出発して間もなく休憩を挟んでしまい、もう近いし第二喜多の湯でいいのでは?と思いながらも、第二喜多の湯はそんな妥協して入りに行く銭湯ではないしそもそもの自らの目標を思い出し一路、川越方面へ。
片道約30Km、Google大先生に指示されたルートはやたらにうねうねとした地図を出されたのでそれをガン無視して走って何とかたどり着いた。
途中歩行者専用道路(自転車進入禁止)の道を行けと言われた日にはスマートフォンを投げそうになった。
銭湯なのに炭酸泉が2種類もあるなんて洒落ていらっしゃる。
サウナ料金750円を支払い膝掛けみたいなふわふわなバスタオルを受け取って浴室へ。
サウナ利用者専用ロッカーのカギとサウナ室用のカギを手に入れ、浴室へ。
とても清掃が行き届いた綺麗な浴室で、入り口入ってすぐ左にある水風呂が15度表示の水深90cmというのが惹かれる。
しかも炭酸泉が2つもある。それに炭酸泉が2つもあるんですよ。
大事なことなので2度言いましたよ。
身を清めてから水風呂へ。
これは...水の状態がいいですね。
水深もあり水温も低めなので身体がシャキっと引き締まる。
サウナ室はBGMもTVもない95度表示のナイス空間。6人は座れるけど実質4人が限度だろうな。
途中で全身和彫りのおじさんが入ってきて、おっマナー悪いパターンか?と思ったらサウナ室内で別の常連さんと話し始めて
「俺...来月ジジイになるんすよ、娘が身籠りましてね...相手は売れないお笑い芸人さんで祝言も挙げるんですけど俺なんかが行ったら皆さんおっかながるでしょうから式代だけ二人に渡しましてね...晴れ姿は見られませんが...」と優しそうな顔で語られていてしんみりとした。
そしてしんみりとした気持ちも問答無用でアイシングしてくる水風呂はポテンシャルが高い。
水風呂後に入った高濃度炭酸泉、笑っちゃうくらい炭酸強すぎて水風呂へ入る前にかけ水したら全身が針で刺されるような感覚になって笑った。
これは新たなる快楽の扉が開かれる...
そして高濃度炭酸泉の隣にある「超高濃度炭酸泉」が高濃度炭酸泉よりも炭酸弱かったのである。何故なの
状態そうでもなかったのかな?次回来訪時にそのポテンシャルを感じられたら幸い。
炭酸泉と水風呂の往復をこなしてから帰路へ。
上福岡は遠いけど、それでも来る価値はある。そんな銭湯だった。
銭湯近辺の飲み屋さんも状態よかった。自転車だと飲み屋さんに寄って帰ることが憚られるというのが唯一のネックなので、そういうときのためにいつだって輪行袋を携帯していたい。いくらでも太れるな、これ。
帰りは通り雨にも見舞われ、帰ったら家の洗濯物がお亡くなりになっていたけど末広湯の状態が総じてよかったので今日はとてもいい日曜日だった。
人生に無駄な時間は大いにあっていいと思うし、無駄なやり取りや生産性のない言葉のキャッチボールも大いにあると思うけど、だからといって自分の人生が悪くなるかというとそういうわけではない。
無駄じゃないことだけして生きられる人はある意味では幸福だと思うけど、でもそれだと人生における空白の時間を楽しむという余裕がなくなってしまうのかなと感じる。
無駄な時間は無駄な時間でそれを存分に楽しんで、そうじゃない時間はそれはそれでがむしゃらに打ち込めるのがいい状態なのかなと。
なんにせよいい時間を作るのはいつだって他の誰かではなく自分自身なのだと思う。
毎日は難しくても、週に3日くらいはいい時間を探しては作っていけたらそれは幸せな人生なんだろうな。
ふじみ野市の末広湯、とてもいい銭湯だった。近所の方がうらやましい。
今度は何事も起こっていない平和な土曜日に出かけたい。