そこまで暑い夏ではなかった今夏もあっという間に過ぎてしまった。

 

あいさつの二言目には「暑いですね~」なんて言葉が出てしまうのはみんな同じだろうけど、でもそのうち忘れたころに寒い冬がやってきて暑い夏が恋しくなりますよ、と私は返していたけど、まさかこんなに暑い夏が早くも恋しくなるなんてね。

 

 

夏は夏で好きだし、秋も冬も春も好きなのでその季節ごとの楽しみをめいいっぱい楽しんで過ごすのが好きなんだけど、せっかくの暑い夏を冷房をガンガンかけた部屋で一日中過ごすのもなんだかもったいない。

 

今年もこれは果たせなかったけど、市民プールに行って泳いだりとか、アロハシャツをたくさん着たりだとか、地元の田舎の夏を楽しんだりとか、熱海とか軽井沢とかにふらっと行ってちょっと街中を歩いたりだとか、あてもなく知らない街を歩いてから知らない飲み屋さんに入って一杯飲んだりとか、そういうことをもっとしたかったんだけど、要請という名の強制と、報道各社が煽りに煽るものだから外に出かけたり飲みに出かけたりすることが悪だ、人非人だ、と非難されてしまう世の中になってしまったものだから気軽に、そして大っぴらには外出ができなくなってしまっている昨今だ。

 

すべては自己責任でいいので、好きにさせてほしい。いつかはみんな同じところに行くのだから。

 

 

 

あれができない、これができないと日々悲しんでいられるほど人生は長くもないので、できる範囲で楽しめることを思う存分に楽しんでいけたら。

 

 

 

 

 

 

 

先日買った13枚のCDアルバムがどれも良かったので、久しぶりにCDアルバムのレビューでも書いてみよう。

 

 

 

CAYMMI VISITA TOM / Dorival Caymmi,Antonio Carlos Jobim

 

 

 

 

ブラジル音楽の父ことドリヴァル・カイミと、アントニオ・カルロス・ジョビンが始めて共演したアルバム。

 

 

カイミやカイミ家の子供たち、奥さんの歌声とジョビンのピアノ、歌声が入り混じる素敵なアルバムだ。

カイミの息子、ダニーロ・カイミはジョビン晩年のバンドにずっと在籍してフルートとヴォーカルを担当して、その奥さんのシモーネも女性ヴォーカルのうちの一人として素敵な歌声を聴かせてくれた。

 

ブラジル音楽好きなら誰もが知っている曲をしっとりと歌い上げる二人の巨匠とその家族による貴重な録音。

 

 

 

 

 

 

 

Antonio Carlos Jobim / PASSARIM

 

 

 

前述のジョビン晩年のバンド。

 

ジョビン、ダニーロ、5人の女性ヴォーカルが歌い上げるジョビン・ナンバーが素晴らしい。「ガブリエラ」なんかは静と動の展開が読めない大作なのに美しいメロディの曲だけど、途中で「ストーンフラワー」が挿入されるのはすごい。無理やり感はなくはないが、どちらもジョビンの作曲なのでどうしようが彼の勝手なのだろう。

 

ジョビンの息子がヴィオラォンを弾き、奥さんと娘が自身のバンドで歌うというのはいい感じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

Guilherme de Brito / FOLHAS SECAS

 

 

 

これは買うしかない、と私の第六感が叫んでいたのでジャケ買いしてしまったギリェルミ・ヂ・ブリート68歳の録音。

 

 

カルトーラを彷彿とさせるも、彼とはまた違った魅力の歌声と彼の曲は耳にも優しく、とても68歳とは思えない若々しい歌声がステキだ。

「枯れ葉のサンバ(FOLHAS SECAS)」はベッチ・カルヴァーリョも好んで歌っていたとても有名な曲で、近い未来に朽ち果てるであろう自分の命を枯れ葉に例えて歌っている。

 

「明日私が死んでしまったら、友人たちはみな「惜しい人をなくした」と泣いてくれるだろう、そして花を手向けて祈ったりしてくれるかもしれないけど、時が経てば私が死んだことなどみんな忘れてしまうだろう。だから私に何かをしてくれるのなら生きているうちにしてほしい、花を渡してくれたり、友情の手を差し伸べてくれるだけで私の苦しみや悲しみも和らぐのだから」と歌う「生きているうちに優しさを」という曲はいろいろと考えさせられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう眠くなってしまったのでこの辺で。

 

シングルモルトウイスキーを吸いながらブログを書くものではないし、久しぶりのブログがこれかよって思いながら読んでもらえたら。