凍える焔 | 待ってたら季節はかわる

待ってたら季節はかわる

自作詩、愚痴、諦め、黄昏
言い訳、弁解、言い逃れ

夜があまりに凍えるから
さも、ありがちなぬくもりを探したりする
巷では、一斉に冬籠りをせよと
がなりたててる
言葉だけ、この、小さな液晶のなかに
頼るものは、冷えた指先
なにも、返らない、そう
わかっていて、
触れても
無機質を指先で汚してくだけ

こころに溜まった毒は
澱になって沈んでは、愛憎なんかを形どって
昇華されずにこころ全てを穢してく
赤黒い心臓は、あと、
朽ちることだけ夢見ている
温度も、感覚も
失ってしまえば
感情だってなんだって
降りしきる白に隠せてしまえるのに

ただ
それでは

春が、来たら

ぼくは、また、迷ってしまう
泣いてしまう
こんな感情があったんだと
嘲笑ってしまう

だから

閉じこもった灰色の部屋の中
切り刻んで、溶けたら
一緒くたに流れてしまうように
きみへの思いなんかも
裂いては雪みたいに散らして

まだ、冬の、中くらい
春まで、多分待てないで
コンロの火に、

焼べて、しまおうか…