我輩はね、子である④「転入者とサロンの友」編
我が輩はね、子である。
名前は小きーぽんという。
「春は別れと出逢いの季節」
春が来ると毎回母親が言ってるこの台詞。
これほどまでこの言葉に重みがある春があっただろうか。
我輩にとっては人生3度目の春だが。
「名古屋にいれるのはあと1ヶ月もないから」と母が泣きながら我輩に語りかけてきた。
なぜ泣いているのか?
我輩と一緒でお腹でも空いているのかと思って
食べかけのおかずを差し出したら
「全部ちゃんと食べなさい」と叱られ腹が立った。
よくよく聞くともう少ししたら名古屋の友達と会えなくなるらしい。
我輩が1番最初に仲良くなった
「転入者の集い」で知り合った友。
最初は我輩を入れて7人だったが
親の転勤で2人名古屋を離れ
5人になった。
沢山沢山遊んだ。
白塗りの親に比べてクオリティが低いと言われたハロウィン。
ドナルドが我輩だ。
シールを顔に貼って周りを楽しませるムードメーカーな彼女。こっちゃん。
我輩の母を一緒に盛り上げてくれた自称おてんばガール。あかりちゃん。
我輩の母に幾度となく会ってるのに最後まで慣れずに号泣。彼の半分は優しさと親のDNAでできてます。たいちゃん。
個性豊かなメンバーが集まった。
お泊りさせてもらった夜、
我輩が寝たと思い込んだ母は全然寝床に帰ってこなかったものだ。
更に1歳の時は「子育てサロン」なる区の集まりに参加でき、そこでも友達に出逢えた。
気づいたらこの集まりは我輩と同じ男子しかいない。しかも5人も。
母親が「今日は夜会だからね」といい
月に数度、高級マンションに出入りし、
男の集まる会合に参加していたわけだ。
何故夜集まるのかと問うと
復職している母の友達が仕事終わりで集まるから必然的に夜会になるようだ。
夜だからこそ
男子だけのお風呂で裸の付き合いなるものもできた。
小麦粉を大量摂取している我輩に比べ、すみと氏やいっぺー氏は引き締まった体をしていた。
この後、何か感化された母親が食パンを6枚切りから8枚切りに変えてくるという無駄な努力を始めた。
なぜ無駄か?
8枚切りを2枚食べることにしたからだ。
既に箸を使いこなそうとしている、器用なだいき氏。
ジャズドリーム長島に一緒に行き
母親のコーヒーショップ巡りを一緒に手伝ってくれた、そよ風のように穏やかなたかあき氏。
友と会う度に
別れが辛くなる。
北海道に旅立つ直前まで友と一緒にいれた。
みんながそれぞれの餞別の品を
母親を通して我輩にくれた。
我輩からは皆に…
どうやらとんでもない置き土産をしてしまったようだ。
それはまた母親がこの場で吐露するのではなかろうか。
ブログという場所で。
他にも遊んでくれた別れ難い友はいる。
みなまたいつの日か
オムツが外れた頃に会おう。
以上、我輩はね、子である④でした。
補足
「我輩はね、子である」①②は2017年3月、
③は2017年4月のブログ記事にそれぞれ掲載しております。