ザ・レイド GOKUDO | B級パラダイス

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ザ・レイド GOKUDO (2013) THE RAID 2: BERANDAL

監督・脚本:ギャレス・エヴァンス 製作総指揮:ランガ・マヤ・バラク=エヴァンス 撮影:マット・フラネリー
出演:イコ・ウワイス、アリフィン・プトラ、ティオ・パクソデウー、アレックス・アッバド、松田龍平、遠藤憲一、北村一輝、ヤヤン・ルヒアン、オカ・アンタラ、ジュリー・エステル

前作で悪党の巣窟のマンションでの壮絶な死闘を生き延びたラマ。
愛する家族に会う間もなく、このままではマフィアに家族ともども狙われるぞ。そのためにはマフィアの根絶、ひいては癒着している汚職警官を洗い出さなきゃならんと説得され、マフィアへの潜入捜査を命じられる。

ラマはマフィアのボス、バングンの息子であるウチョに接近するべく彼の服役している刑務所に囚人として服役。やがてウチョの信頼を得たラマは、出所するとバングンの組織に迎えられる。

バングンは、ゴトウ率いる日本ヤクザと停戦協定を結び、街を分割支配していたが、父親であるバングンに認められず不満を募らせるウチョは、新興ギャングのボス、ブジョに騙され、父の組織と日本ヤクザの対立を煽るブジョの陰謀にまんまと利用されてしまい・・・。

とまあ、前作の閉鎖空間での死闘のみという、勢い、息つく暇も無いアクションつるべ打ちと比べると、インターナルアフェアのような潜入捜査や、ヤクザの縄張り争いというドラマが入った分、ちょっとスピード感が落ちてしまったこの続編、俺としたら、もしテレビ放映したら前作は録画して全部取っておくけど、こっちはアクションシーンだけ抜き出しておくってレベルでありました(笑)。

バングン&ウチョの親子の確執、ウチョをたきつけるブジョ、ゴトウら日本人ヤクザ、悪と癒着する警察グループと色々な組織の話が入り乱れ、話としては香港映画に出てきそうなストーリーで、悪くは無いんだが、なんせ前作が前作だっただけに、アクションのみを期待して借りてきたのでちょっと肩透かしだったかな。そう言えば冒頭であんだけ頑張った兄貴とかも・・・
容赦ない冒頭に期待が上がった分、ストーリーがアクションの足を引っ張るようなもどかしさを感じたのだ。

とは言え前作同様「痛いアクション」は健在。主演のイコ・ウワイスの動きは切れ味よく文句ないし、敵側のバット持ち男&二丁金槌のグラサン女コンビとの戦い、格闘ボスとのラスト前の激闘はお腹いっぱいになる満足度。
冒頭のトイレの大激闘、中盤のカーチェイスも含め見どころは多いのだけど、やはり前作の「息詰まる空間での怒涛のアクション」と比べるとちょっと散漫になってしまったような・・・。

前作のわらわらゾンビのように湧いて出てくる敵に逃げ道を閉ざされる「怖さ」が、潜入捜査というドラマ部分に託されてしまい、突破口を開く「アクション」に直結してなかったのが原因かな。

日本からの俳優の顔触れは魅力的だったが「きっとアクションはしないんだろうなあ」と思ったら案の定だった。何よりセリフが聞き取れないことこの上なし!これはいかんぞ(笑)

前作のマッドドッグ役のヤヤン・ルヒアンが仁義なき戦いの松方弘樹か梅宮辰夫かって感じで、もっと貧相な格好で違う役で再登場したのは嬉しかったけど、前作のようなアクションは少なめで早々と哀しい結末を迎えてしまったも残念なのでありました。

3作目はあるのかなあ?気になるシリーズであるのは間違いないっす。
文句は書いたけどアクションは凄い!面白い!
この作品の前に観たヘッポコカンフーアクションの口直しには最高ではありました(笑)