「パンズ・ラビリンス」に「ヘルボーイ」「ヘルボーイ/ゴールデンアーミー」と
俺が購入したDVDに外れの無いギレルモ・デル・トロ監督。
昨年のマイベストだった映画「パシフィック・リム」でその信頼を確実のものにしていたが
今までノーチェックだったこの映画、中古屋で見つけ、彼が監督してるってだけで衝動的に購入。
自分としてはこういうケースはレアなのだが、
別監督が創った前作を観てないのに、先に続編を観てしまったのだ!(笑)
そんな訳で先週さらーっと鑑賞したんで休みの最後に記録しておこうっと。
ブレイド2 BLADE Ⅱ(2002)
監督:ギレルモ・デル・トロ 製作:マイケル・デ・ルカ、ピーター・フランクフルト、ウェズリー・スナイプス
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー 撮影:ガブリエル・ベリスタイン 音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:ウェズリー・スナイプス、クリス・クリストファーソン、レオノア・バレラ、ルーク・ゴス
ロン・パールマン、トーマス・クレッチマン、ノーマン・リーダス、マリット・ヴェラ・キール、ドニー・イェン
この映画の成功がその後の「ヘルボーイ」への布石になったのは間違いないと思う。
キャストを眺めてると、盟友ロン・パールマンもしっかりいるし、
その後「ヘルボーイ/ゴールデンアーミー」にも出てるルーク・ゴスも出演していたりと、
ますます「ヘルボーイ」の習作の様に見えてくる。
実際、「普通の人間ではない」主人公が、仲間と共にこれまた異人と戦うというフォーマットは
そのまんま「ヘルボーイ」ではあるしね。
しかし、こうして遡って観るとデル・トロ監督の作る世界観って割と変ってないのだなあと思う。
これも「ヘルボーイ」もアメコミ原作のはずなのに、なんともアメリカっぽくないというか
原作読んだことが無いから何とも言えないけど「異界」の雰囲気が「湿っている」のだ。
街も地下世界も、土や石や様々なものが濡れていて湿った匂いがするんだ。
「パシフィック・リム」では更に「錆」の匂いもしてたような(笑)。
(あ、「パシフィック・リム」は遅くなったけど近いうちにしっかり記しておこうと思う)
このアメリカらしい「陽性」から対極の「湿っぽさ」が大好きだってのが
俺のデル・トロ監督への信頼性につながっているのかも(笑)
ストーリーとしては1作目を観てなくともなんとかなる展開で
吸血鬼と人間のハーフ「デイウォーカー」と呼ばれる吸血鬼ハンター ブレイドが
吸血鬼のみならず人間も脅かす強敵「死神族(リーパーズ)」への「共闘」を
宿敵であるヴァンパイアから申し込まれ、彼らの精鋭チームと共に死神族退治に向かうけど
実は・・・というストーリーは単純過ぎず複雑すぎずでちょうどいい。
何と言っても内容はアクションに次ぐアクションでホラー的要素は非常に少ない印象。
・・・って、自分が免疫できちゃって不感症になってるからあてにならないかも(笑)
一緒に観てた娘は「うわわ」となっていたし(笑)。
特にベローンって顔面がエライことになって襲ってくるリーパーズの造型は凄かったなあ。
TVでちらりと観たバイオハザード4でも似たようなめくれ方してゾンビがいたけど(笑)
プレデター以上に不細工な口元は実に気色悪く、人間離れしてチャーミングであります。
主役であるブレイドはヘルボーイほど異形じゃないけどウェイズリー・スナイプスは
製作も兼ねているくらいだから、なんか気合入りまくり(笑)。
舞台の大半が闇の世界か夜なんだから、絶対いらないんじゃないかというサングラス姿が
ほとんど鈴木雅之にしか見えないものの(笑)
写真のジャケットのように必要以上にキメキメのポーズで日本刀振り回しながら
孤独なハードボイルド的主人公を気持ちよさげに演じてた。
ま、実はこのウェイズリー・スナイプスがさほど好きではないんで、
「黒い中学生」と呼ばれる彼の底の浅い映画はもちろん、
個人的には好きな世界観のこのシリーズも食わず嫌いで今まで手が出なかったのも事実なんだが(笑)
あと彼に協力する若者がどっかで観た顔だなあと思ってたら
「ウォーキングデッド」のダリルことノーマン・リーダスだったのにはビックリだった。
まだ未見の「処刑人」もチェックせねば!であります(笑)
もっとビックリだったのはドニー・イェン!(出てるとは思わなかった!)
相変わらず長谷部のような顔で無茶苦茶強いんだろうなと期待していたら
・・・あれまあという退場でガックリ(苦笑)。
まあ、ゲストみたいなものなんだろうし、どちらかと言えば殺陣師で参加してたのかな?
でもウェイズリーと一戦交えないまでも、ぜひ最後まで残って大暴れして欲しかったなあ
というのが、見つけた時の期待が大きかった分、個人的には大きなマイナス点でした(笑)
1の方がもしかしたらドラマ的には面白いのかもしれないような気もするが
このデル・トロ印をたっぷり堪能できるお気軽なホラーアクション、
お好きな方には同じようにこれだけ単独で観てもいいかもだけど
やはり1から観ることオススメしておきます(笑)