良心の呵責、それが存在したか「飢餓海峡」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

海難事故の渦中にある「かの国」の情報に触れていると、行方不明云々の「安否」は、

どこかに追いやられて「人命軽視」の姿がメディアを中心にして展開されて、その火病

を患ったかの騒動には、「これがあちらの社会の縮図」を見せてしまって・・・。

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旅客船沈没:操船していた3等航海士、名前偽り脱出か
生存者名簿に本名「パク・ハンギョル」掲載なし
船長も救出時に身分偽る

旅客船「セウォル号」沈没事故が起こった当時、操船権を握っていた3等航海士のパク・

ハンギョル容疑者(26)=女性=が、救助されたとき身分を隠そうとしたのではないかと

の疑惑が浮上した。
パク容疑者に操船権を渡し、操舵(そうだ)室を出ていたイ・ジュンソク船長(69)=逮捕

済み=も、16日午前11時ごろに全羅南道珍島郡の彭木港に到着したとき、職業欄に「一

般人」と書き、身分を偽っていた。
乗客より先に救助されたパク容疑者も、イ船長とほぼ同じ時間に彭木港に到着していた

ことが分かった。
だが、事故発生から3日がたっても「セウォル号沈没事故生存者名簿」に「パク・ハンギ

ョル」という名前はなかった。その代わり、発音が似ている「パク・チャンギル」という乗組

員の名前が載っていたが、本紙がセウォル号を運航する清海鎮海運に対し、乗組員の

名前を照会したところ、「パク・チャンギル」という名前の社員はいなかった。だが、検察

と警察の合同捜査本部は18日午後7時10分、生存者名簿に名前がない「パク・ハンギョ

ル」に対する逮捕状を請求した。合同捜査本部の関係者は「救助された直後に名簿を作

成したとき、パク容疑者が自ら『パク・チャンギル』と記載したのか、あるいは別の人物が

パク容疑者の名前を聞き間違えて『パク・チャンギル』と記載したのか、または実務担当

者のミスで生存者名簿にパク容疑者の名前を記載できていないのか、正確には分から

ない」と説明した。
パク容疑者は木浦海洋大学を卒業後、S国際フェリーで10カ月間実習を行い、昨年12月

に清海鎮海運に入社した。海洋警察の関係者は「入社して4カ月しかたっていない上、

慣れていない航路を航行したため、事故を起こした蓋然性が高い」と話した。

木浦= 金性鉉(キム・ソンヒョン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/04/19/2014041900512.html



中国メディア・鳳凰網は19日、16日に沈没した韓国の旅客船セウォル号の生存率が、

1912年の4月に北大西洋で沈没した豪華客船タイタニック号に匹敵すると伝え、韓国

国内からは自国を貶めるような言論もていると報じた。
記事は、韓国・朝鮮日報の中国語サイトが18日、「セウォル号の事故における生存率

は37.8%で、 タイタニック号の事故における生存率の32%に近い」と報じたことを紹介。
そのうえで、韓国国内から「100年前のタイタニックとほぼ同様の事故が2014年の韓

国で起きる とは信じられない」と怒りの声が起きた伝えた。
さらに「無能な韓国はいまだ落ちぶれた国家だ」などといった自嘲じみた意見が出たほか、

「キムチスタン」と自国を貶める言葉まで見られたとした。

(以下略)2014-04-19 09:30
http://news.searchina.net/id/1530289



沈没旅客船セウォル号(6千825t級)の船会社の清海鎮(チョンヘジン)海運のキム・ジ

ェボム企画管理部長は18日「乗船者名簿にない死亡者が出てきた」と明らかにした。
キム部長はこの日午後、言論ブリーフィングを通じて「閉路(CC)TVと発券当時(乗客が

直接)作成した名前と生年月日で身元を確認した」として「作成しなかった人は未詳にす

る他ないが、乗船者名簿にない死亡者が出てきた。追加で確認してみなければならな

いと話した。
彼は「船会社がチケットを受けなかった人(ただ乗り人員)は身元が確認されていないこ

ともある」として「身元未詳人数は確認している」と話して475人と発表された総搭乗客数

が再び変わる可能性があることを示唆した。

キム部長はしかし出港当時海上警察に申告した総搭乗客数は明らかにしなかった。

http://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111&rankingType=popular_day&oid=001&aid=0006870087&date=20140418&type=1&rankingSeq=2&rankingSectionId=102 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


人命に対する重視があれば、静かに心ひそかに「祈念」を強いても、なんら現場に

行けない人にとっては、現場の活動を注視して、見守るという態度がおかしな方向で

「国全体のダメさ加減」をこれでもかとせられれば、とても「海外旅行」の行き先にする

人はいないし、何かあったときの「リスク」は、とてつもなくでかいを認識してしまう。

まして「乗船名簿にない者の死亡」とか、運用のいい加減さは特筆ものの「安全管理」

の意識のなさを物語って、「人災」における行動様式の「危機管理」が抜け落ちたものと

して「見よ、これがかの国だ」のオソマツサと相成る。

にしても、自己保身に即座に走れるのは、いかがしたものか・・・。


この海難事故でのありさまとして、その後の成り行きは気になるところだが、不明者の

救助はメディアを通じれば、まさに絶望的なのだろう・・・。


そこで撮ってあった映画を見ながら、情報に接して五十年前の映画が、そこに展開され

ているみたいで、臨場感がありありとなったのが「飢餓海峡」という映画である。




http://www.youtube.com/watch?v=kW0-gsA2Ze0

「飢餓海峡」 六十五年公開作


今は廃止になった青函連絡船の悪天候による転覆騒動と、それと同時に起こった

地域の大火をヒントにした「貧しいものが成功」して行く狭間と、知り合った情愛溢れる

女性の存在での過去を暴かれてしまう主人公の道程を刑事達の奮闘と男女の機微

を綴ったネノクロの秀作。

主人公は三国連太郎で、善良であった者でも、邪まな転機になれば、その過去を消し

去り成功すると、不遜で自分の保身に懸命になる設定を凄みを感じる演技で好演して

いる。

そして飄々と貧しい家庭を顧みず「事件の解決」に心血注ぐ刑事役が伴淳三郎で、

主人公が良心の呵責から「金を与えてしまう娼婦」に左幸子という演技者を揃えた。

特に娼婦役の左幸子の「純真な娼婦」というものが、事件解決の鍵を握るというところに

運命の機微が詰っていて、犯罪と成功の狭間、社会奉仕の裏での保身とかを描けは

当時の混沌とした戦後をじっくり深く社会の喧騒と共に、貧しいものと豊かになったもの

にある欺瞞もあざ笑うかの展開は、なかなかに見ごたえがある。




特に「お経」が上手い刑事役の伴淳三郎の飄々として執念深い刑事は、戦後の社会の

乱れと一線を画して、職務に忠実という日本的情緒の塊として圧巻である。

また若き高倉健の懸命な演技に、微笑む。


にしても、ラストシーンの主人公の行動には、「良心の呵責」か、はたまた「成功者の

挫折」からの身投げかを、観客に投げかけるのは、見た人に対する思考法として

なんとも・・・。




飢餓海峡 [DVD]/三国連太郎,高倉健,伴淳三郎
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                          といったところで、またのお越しを・・・。