多民族の国家では、意にそぐわないこともあれば、いがみ合うことも多々ある。
最近もアメリカでは「ロス暴動」の再現かと報じられたのが、テキサスでの出来事
である。
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米国テキサス州ダラスで黒人住民たちの間に反韓感情が高まり、韓人
同胞社会が緊張感に包まれている。
韓人の人種関連発言に刺激された現地黒人社会が黒人人権団体などの後援の下、
韓人会社不買運動など集団行動に出るなか、警察当局も暴力事態が発生する可能
性に備え状況を鋭意注視している。今回の事態は先月9日、ダラス南部黒人密集居
住地域でガソリンスタンドを経営する韓人事業主パク某氏と黒人牧師のジェフリー・
ムハマド氏のささいな言い争いが発端になった。
28日(現地時間)現地報道機関と韓人社会によればパク氏の会社のガソリン価格が
近隣のガソリンスタンドより高く、10ドル以下の決済時に直払いカードを使えない状
況に抗議するムハマド氏にパク氏が「他のところ行け」と言い返して言い争いが始ま
った。腹を立てたムハマド氏が「お前もお前の国に行け」とやり返すとすぐにパク氏は
「それじゃ、お前はアフリカに行け」と言ったという。
これにムハマド氏は黒人住民たちを糾合してガソリンスタンドの前に集まり「Don't sh
op」(ここで物買わないで下さい)と書かれたプラカードを持って抗議デモを行い営業
を邪魔した。住民たちはガソリンスタンド内のコンビニエンス・ストアーに入るお客たち
にパク氏が「N者(黒ん坊)等、人種侮辱発言をした」「(黒人)女性たちのカバンを探って
殴った」「物を盗んだといって人を捕まえた」と書いたビラも配った。
結局パク氏の申告を受けた警察が強制解散にのり出し、この過程でデモ隊の一部が
ケガをするとすぐに住民たちは市庁に集まって強力に抗議するなど騒然とした。
デモ隊はまた、地域報道機関に人種差別にあったことを報道するよう要請する一方、
米国で最も影響力ある人権団体の一つである全米黒人地位向上協会(NAACP)と黒
人系イスラム団体の「ネーション・オブ・イスラム(NOI)」に事件を申告して対応措置を
要求したことが確認された。
彼らは動画共有サイトのユーチューブに韓人会社の主人が黒人を差別して侮辱す
る姿が撮られた映像を上げている。最近では「貪欲な韓国人はもちろん、すべての
アジア出身移民者は米国を出て行け」とアジアン追放運動も展開している。
黒人住民たちの間で反韓感情が深刻化し、ダラス警察はマーチン・ルーサー・キン
グ牧師誕生記念日の去る16日、祝賀パレードに参加した黒人がパク氏のガソリンス
タンドを通り過ぎる過程で暴力事態が発生することに備えて暴動鎮圧に動員される
警察兵力を配置したと伝えられた。
事態が深刻化するとすぐにアメリカ同胞社会の指導層がNAACPなど有力黒人団体
を相手に対話を通して反発宥和の摸索に乗り出した。米国同胞社会を代表するアメ
リカ韓人会総聨合会ユ・ジンチョル会長はこの日、NAACP指導級要人と接触して事
態の円満な解決のために努力することに意見を集約した。
ユ会長は聯合ニュースとの通話で「今回の懸案は個人対個人の問題で人種問題に
してはならないと話した」と伝えられ、近い将来、黒人指導層と会う計画だと明らかに
した。ダラスを担当するヒューストン総領事館関係者は「ささいな問題が大きな問題
に飛び火しないよう努力している」と話した。
しかし、ダラス黒人社会の反韓感情が危険水位に達したうえガソリンスタンド不買運
動が反アジア感情に広がった状況で事態は容易に解消するかは未知数だ。
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2012/01/29/0200000000AKR20120129024500092.HTML
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排他性があるのは、さてどちらかといえば、「かの国」の人種差別の気質の凄さは
徐々に知られるところとなって、お国自慢はするが他国を褒めることはないとか、
自己顕示欲が強すぎるのか、特に黒人に対するそれは酷いから、黒人にすれば
相手のリスペクトのなさに、いがみ合いも仕方なしとなりそう・・・。
もっともこの画像のように、その存在を知られているのかとなれば、あまり知名度は
あるとは思えないのだが・・・。
で、その「一発触発、いがみ合い」となれば、アメリカの差別意識のそれもいまだ根
強いものがある。
白人対黒人としても、何かあればとたんにいがみ合いが勃発してしまう。
そんな不穏な空気を、狂言の一言で爆発させてしまう危うさをサスペンスの様相で
描いていたのが、「フリーダムランド」である。
http://www.youtube.com/watch?v=gUqRneszsHY
「フリーダムランド」 〇七年公開作
白人女性の一言が黒人移住区を封鎖させて、権力対黒人住民のいがみ合いを高め
てしまい、不穏な空気が全体を包み込んで、一触即発の状態の中で、女性の証言に
より振り回される黒人捜査官、テンポは良く白人対黒人のいがみ合いもそれとなく描
いて、そしてなによりこの白人女性の言動が尋常でないところから、先の予想は読め
てしまうのだが、女性の狂言と不安定な精神状態が、対立する両極の人種のそれと
重なり合い、最終的にはぶつかり合う白人権力と黒人住人となって爆発してしまう。
ここらにこの映画の伏線が根底にありと、社会派的描写になってくる。
中正・中立である黒人捜査官、差別的白人警官とか、熱い夜の騒動に鬱憤の蓄積の
爆発がある。
ストーリー自体は、目新しくないドラマであり、軋轢の狭間で苦悩する主人公とか
通り一遍の社会派は、些細な出来事でも鬱憤晴らしの爆発へと繋がると、差別の
根深さは多民族国家にとっては解決できぬものとなる。
ここにかの国対黒人が加わっただけとも思えるのが今回の騒動だが、表面的に解決
したとしても、その思いが潜在化して、再び些細な出来事で爆発するのは、目に見え
ているのでは・・・。
そのうち排斥運動へと展開しないか、そこらがこれからの注視するところではない
だろうか・・・。 と、遠い世界の出来事も身近になって来るかも・・・。
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