恐怖も音楽も色褪せぬで健在・・・。「ブラック・サバス」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

先日、ロック・グループ「ブラック・サバス」がオリジナル・メンバーで再結成
という報道があった。

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ブラック・サバスが2011年11月11日11時11分(太平洋標準時間)、LAで記者会
見を開き、オリジナル・メンバー4人で再結成することを発表。2012年、ツアー
だけでなく、33年ぶりとなるアルバムもリリースするそうだ。
41年前に彼らがLAでのライヴ・デビューを飾ったWhisky A Go-Goで開かれた記
者会見には、オジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バ
トラー(B)、ビル・ワード(Dr)の4人全員が出席。
2012年6月に英国のメタル系フェスティヴァルDownloadでパフォーマンスした後、
世界ツアーを予定していること、および秋ごろにリック・ルービン・プロデュース
によるニュー・アルバム(すべて新曲といわれる)のリリースがあることが発表さ
れた。

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オフィシャル・サイト(Blacksabbath.com)も立ち上げられた。現在のところ確
定しているライヴ日程は6月10日のDownloadフェスティヴァルのみだが、今後、さ
らなる公演が発表される見込み。 “世界”ツアーとのこと、期待は高まる。

http://www.barks.jp/news/?id=1000074848
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六十年代後半にデビューしたバンドは、その独特のメタル感を漂わせた楽曲で
折からの「黒魔術」とかの流行りもあって瞬く間に人気者になっていく・・・。
特にギターのトニー・アイオミのギターには、指の欠損が嘘のようなメロディー
を奏でるのに、ビックらこいたものである。
そんなバンドが当に還暦を越した年齢で再結成とか、ブラック・ミュージックも
「おやじバンド」が、頑張っているのには、なんだか複雑な気持ちにもなる。

で、このバンドのネーミングのきっかけが、折からの封切りになった「恐怖映画」
の観客の「恐怖を愉しむ」姿勢に、また自分達の音楽性も加味して「ブラック・サ
バス」という名前になったらしい・・・。

その映画というのがそのものずばりの「ブラック・サバス」である。

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「ブラック・サバス/恐怖 三つの顔」 六十四年未公開作

三話からなるオムニバスホラー映画。監督はマリオ・バーウァ

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第一話「電話」

悪質な脅しの電話に恐怖に苛まれる主人公は、助けを求めて絶縁した女友達に悩
みを打ち明けるが、その脅しの電話を賭けているのが復縁を希求していた女友達
と、物事が室内の密室劇における恐怖のアイテムとしての電話をクローズ・アッ
プして、妖艶な口元をしている主人公のエロスと恐怖の対比を描いて、イタリア
の風味が滲んだ一遍となっていた。




「パラノイド」

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第二話「吸血鬼ウルダラク」

こちらは吸血鬼ものとして、あのボリス・カーロフがメイクがなくても怖い顔
を更に不気味にさせて・・・。
ロシアの片田舎を旅する伯爵が、とある村で出くわす恐怖の物語り。
伯爵が一目ぼれをする村人の父が失踪して、そして首無し死体が・・・。
その村には怖い言い伝えがあり、失踪して五日までに帰郷しない人は吸血鬼に
変わってしまうという、もっともなものでその五日後、帰ってきた父はとっても
怖い(もともと怖い顔のボリスだから・・・)雰囲気で、やがて次々と襲われて
皆が皆吸血鬼になりましたとさの、隔絶した村の排他的雰囲気を「吸血鬼伝説」
として描けばこうなってしまうものだが、にしても怖さの元はやはり顔相もあり
と頷ける主人公ではある。



「アイアン・マン」

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第三話「一滴の水」

こちらは老婆が突然亡くなって、その遺体の着替えを依頼された看護婦のほんの
出来心からの窃盗が巻き起こす「不幸な出来事」を描いて、一応の因果応報だが
呪い殺される、たたりととても日本的なテイストも漂い、まして老婆の様相が
恐怖の対象となって、この中では不気味さも漂って一番怖かった。



「ウォー・ピッグ」


と、映画の「ブラック・サバス」に音楽の初期のヒットを絡めてみたが、
音楽の物騒さと合っているのは、今にないあの頃の「虚無感」と「喪失感」が
向かう一つの方向として「暗黒の世界」への魅惑が開花した時代とも・・・。


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                 といったところで、またのお越しを・・・。