それなりの警告と啓示を笑いで包む「東京原発」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

場当たり的リーダーシップと批判された現首相が、「反原発」の危惧の先鋒で
あった「浜岡」について、「停止を要請」とかだが、それがこれまた「確率」
という信憑性よりは統計的見地のみに偏った「判断」・・・。
で、他の「原発」といえば、「安全性」が確保されて、停止の要請はしないと
なんとも、福島の危険性が「確率」的には、さて・・・。

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菅首相がとうとう口にした「タブー」
2011.5.7 18:00

菅直人首相は1日の参院予算委員会で、東日本大震災をめぐる政府対応につい
て、自民党の島尻安伊子氏が世論の評価が低いとただしたのに対し、「すべて
が初めてのことなので完全とは言わないが、全力を挙げて対応してきた」と答
弁した。
この発言を聞いて平成7年に阪神大震災が発生した当時の首相、村山富市氏を
思い出した国民も多かったのではないか。村山氏は自衛隊派遣など初動の遅れ
を指摘され「なにぶん初めてのことだから」と答えたため、首相としての資質
が問われ支持率が急落したことがある。16年ぶりの大震災を受け、首相の
「禁句」が再現されてしまった。
なぜ禁句なのか。首相の仕事は国民の生命財産を守ることに尽きる。だとすれ
ば、外交安保から防災に至るまで、危機管理能力こそが首相の資質を問う最重
要テーマだと言っても過言ではない。
日本で想定される危機なら、ミサイル攻撃、離島侵攻、原発や新幹線、自衛隊
基地へのテロ攻撃、そして大震災といったところだろう。そうした危機に対し、
政治が何をすべきかといった情報は巷にあふれている。首相が想定すべきなの
は当然の責務で「初めてのこと」や「想定外」が許されるはずはない。
にもかかわらず、震災対応が後手に回ったのはひとえに、菅氏の危機管理意識
が根本的に欠如していたからに他ならない。
「政治は結果責任だと(首相は)言ってきた。そんなことを言うのが恥ずかし
いと思わないのか」
島尻氏が批判したように、「初めてで…」が通用しないことを菅氏は学習して
いなかった。「『ごめんなさい』で済めば警察はいらない」と言われるように、
「なにぶん初めて」で済めば首相だっていらない。
しかも村山氏は、初動対応のまずさについて震災後も一貫して反省の弁を口に
したが、菅氏の「完全とは言わないが全力を挙げて対応した」との発言には
「やれることはやったのだから責任はない」との本音すら透けてみえる。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110507/plc11050718010015-n1.htm

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中部電力が結論を持ち越したのは、浜岡原子力発電所の停止分を補う火力発電の
手当てや政府の支援策が不透明な中で、安易に受け入れを表明すれば、株主らの
反発が避けられないと判断したからだ。
今回の停止要請は、中部電にとって寝耳に水だった。6日夜の首相記者会見のわ
ずか約40分前、海江田経済産業相から水野明久社長に電話があり、その後、対
応に追われた。海江田経産相が5日、浜岡原発を視察した際も中部電には話は全
くなかったという。
名古屋市内の中部電本店で7日午後1時から開かれた臨時取締役会には、水野社
長、三田会長ら役員、監査役19人が出席。
会議の冒頭、三田会長が「(首相の要請に対し)皆さんの意見や質問を言ってほ
しい」と提案。
出席者が業績への影響や燃料調達の見通しなどについて自由に意見を出し合った。
最後に水野社長が「いろいろな意見を持っているようなのでもう一回考えよう」
と約1時間半の議論を打ち切った。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110508-OYT1T00116.htm
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どうにもその場しのぎの「思いつき」に飛びついて、その後の反発は「予想出来
ぬ」のかも、その他の「原発」にしたって、それぞれの事情を抱えている・・・。
それが「ここだけ」となれば、やはりの「延命策」と反対派、推進派にとって、
「丸投げ」指示の「姑息な総理」が浮かんできてしまう。
で、この「原発の問題」を、その危険性を笑いに隠しそして「必要な都市」は
自分で「確保」せよの当たり前の「領域」のエゴに対する比喩を、コミカル・
タッチのブラック・コメディにしたためたのが「東京原発」である。

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「東京原発」〇四年公開作

都知事の発案に振り回される「部下達」の群像を丁寧に描いて、その様々なエ
ゴをそして、原発の危険性をさりげなく「かなりおかしい風体」の博士に任せ
て口にさせる・・・、という手法だから、出演する俳優は豪華でも日本のこれ
までの説教臭さの低予算が滲んで、場面展開はそれこそ「会話」に終始して、
だれる・・・、そこを「若者のイキイゾキ」の思考法を実践させ、一応「原発」
における「廃棄物処理」の危険性を臭わせ、少しばかりの緊迫感も漂わせる。
もっとも予想出来る結末があらかた分かるから、その緊迫感もすぐにまったりし
てしまい、発案者の東京都知事が、その「爆発物」を処理するという姑息な展開
にして、大惨事は免れて、そして「教訓」的言動を知事は示したと、強引なしま
い方で・・・、見終わって「はい、はい」、それなりの啓示と警告は理解しまし
た・・・。ってな、思いしか浮かばない。
もっともシリアスにも出来ず、パニック大作にも出来ず、こういった「ブラック
・コメディ」としてのものしか、予算の関係上かそれとも「笑いにまとめるし
か」方策がなかった。
だけにインパクトはない。
 
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まぁ、こういった画像みたいに、ユーモアのなかに「威厳」を取り付けて
そして「コミカル」でない、そしてシリアスでもないそして場面展開を忙しく
すれば、もう少し「まともに見ていられた」かも・・・。



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Amazon.co.jp        といったところで、またのお越しを・・・。